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1945年に始まる戦後の国土復旧で、進駐軍撤退後に論壇にひんぱんに登場したのが、欧米との比較文化論、日本論や日本人論でした。日本が欧米より遅れている部分は改善を求め、逆に優れている部分は胸を張り、単なる違いは理由を推測するという作業でした。

今では欧米と何かをくらべるだけで怒り出す日本人もいますが、たとえば同じ仕事の時給金額が、日本は欧米の7割以下となれば無視できない情報なはず。伏せる方が怪しい。先進7カ国会議G7メンバーだった日本は、欧米先進国と比較した研究を参考に近代化してきたのです。

美術に関して、欧米と日本をくらべて真っ先に来る話題は、欧米の美術作品を日本人が追いかける慣習です。欧米のオリジナルアイデアを日本が模倣し、欧米によく似た作品ほど国内での評価が高くなる流れです。そして洋画というカテゴリーは、今も日本美術界の最大勢力です。

欧米ふうでない独自コースで作ると、時代に合わないとみなす、いわゆるオリジナル排斥です。同様に、昔の日本には良いものがあったという論述は、上手に書かないと戦前の封建時代を賛美していると受け取られたり、国粋主義と言われることもあったのです。

日本では長く西洋寄りか日本寄りかで、許されたり許されなかったり、不規則なまだら状態でした。美術ファンですと言って、東洋美術が好きですと続けると、カルトな趣味に思われたりして。美術の西洋至上主義とその反動の跡は、今でもあちこちに残ります。

そして今、制作よりも深刻なのは鑑賞です。日本では、美術が一般社会の外側に置かれています。特殊領域。欧米では美術は一般社会の内側に置かれ、普通の市民が現代アート作品を買い、コレクションを持つことも多い違いがあります。「難しい、わからない」が合言葉なのは、日本の特異性だという。時給よりも無視できない情報です。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?