fc2ブログ

-
著者は家では水道水を飲んできて、飲み物をつくる家庭的な楽しみとは無縁でした。一杯のコーヒーや紅茶を入れたのは、人生の半分をはるか過ぎてからでした。豆の挽き方にこったコーヒーの次は紅茶。一袋4円のティーバッグを大箱で買い続けています。

ふと店で気になり、一袋24円の高級な紅茶を買ってみました。素で飲んでみると、何と味がしないのです。どの程度おいしいのかと心が構えたせいか、4円の紅茶と似たような印象です。また翌日にも試すと今度は味がはっきりして、植物の香りプラスアルファが感じられました。

紅茶の風味はとてもデリケートで、その時々の体調で味が変わって感じられます。新調した24円の紅茶の味は、二度目におよそわかりました。そこで、従来買ってきた4円の紅茶にいったん戻り、差の大きさを確認してみたくなりました。

価格6倍で、紅茶の味の差はどの程度かと安い方に戻ってみると、何と味が濃く感じられたのです。近年の薄味状態から平均的に脱して、紅茶らしい風味に戻っていました。これはコーヒーのケースと似ています。レギュラーから戻ると、インスタントの味が向上する現象です。

ひとつの仮説ですが、複数の体験を通すことで感覚が拡張され、鋭敏に深まるのではないかと想像します。特に食品の場合、上品と並品を試すと上品の味が脳に記憶され、並品の中に含まれる似た風味を探し、よい方に受け取るという。これは芸術鑑賞でも起きます。

つまり芸術って何なのかがわかるには、ピンキリの両方に繰り返し接して、自分の感覚を広げるのが近道です。そのためには十分に接するだけの遊ぶお金、可処分所得が国民に渡されないと成り立ちません。富裕国で芸術創造が起き、貧困国では起きない理由のひとつでしょう。
関連記事
スポンサーサイト



現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?