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日本国民だけでなく世界中の人々が理解できないひとつがこれ。「ある時代によく売れている本は、その時代をつくっている」。つまり好景気が続く時代には、国民を富ませて国力を上げるよう、皆の手を引き背中を押す本が信用され、よく読まれます。

不景気が続く時代には、国民を貧しくして国力を下げる本が信用され、よく読まれます。では平成以降の「失われた34年」と呼ぶ経済衰退と、「デフレ不況26年」の国民貧困化時代に、愛読され支持されてきた本は何か。『日本財政破綻論』です。

『日本財政破綻論』は3とおり以上ある経済の終末論で、代表的な論説が「国が無駄なお金を使い続けると、金庫の一万円札が底をついて破産する説。信用を失った日本は、他国から一万円札を借りることもできずに経済破綻する」というもの。国内に6000万人は信者がいます。

先の法則から類推すると『日本財政破綻論』は偽書(フェイク本)であり、破綻を防ぐ努力で日本経済が落ち込んだ道理です。国民の実質賃金が下がり続け、女性の5人に1人、児童の7人に1人が貧困に落ちました。非正規就労女性の自殺の不自然な突出もそれ。

ところが国民は、「26年続けた緊縮財政と増税が逆走なんだ!」とは考えない。「走る努力が足りないからだ!」と考えてしまうのが日本人の悪いクセです。路線は常に正しい前提で、がんばり方が足りないから届かないのだ、という間違った思考に駆け込む失敗です。

最近、市立図書館へ行って経済コーナーをよく調べました。するとやはり「国はお金を使うな」と啓蒙するフェイク本が圧倒的に多いのです。今の日本人に行動不足や遅れなどなく、逆走しているだけなのに。日本の芸術とよく似た現象です。焦点はがんばりの大きさではない。
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Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?