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おもしろい漫才とつまらない漫才に、かなりの開きがあると感じている人は多いことでしょう。笑えないし、おかしくもない漫才もあると。ここでは、あたり漫才よりもはずれ漫才が圧倒的に多いと感じている視点に立って、漫才芸術論を語っています。

漫才のおもしろさには、美術作品の感興と似た点があります。おもしろいギャグが含まれている意味ではなくて。しかしおもしろくなりかかった瞬間に、演じる側がつぶしている失敗も多いのです。そこで、画家がおもしろさをつぶしている絵画にありがちな失敗と照合しました。

漫才の命は、勢いやテンポよりも言葉です。会話のロジックが到達度を決めます。言い方や顔の表情よりも文脈がおもしろいのです。ファンだけが笑う漫才と、全然知らない他人も笑う漫才の差は、意外にも文学的な部分にあります。演者は漫才なんて芸術じゃないと言いますが、実際には裂け目をつくり出す芸術クリエイトの典型です。

しかし多くの漫才は大事な場面で配慮が足りず、芸術的なおもしろさを殺して自滅しているのが現実。一般に、芸術には高尚なイメージがあります。だから指南役は「芸術は高尚ではない」と言うのですが、言ったそばから高尚な話がまた始まります。高尚でないなら、フェルメールより先に大衆演芸の芸術性にさっさと言及して欲しいところ。

第5集に収録
抽象絵画
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?