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今日本で起きている「世界でまれな貧困化」は、国民が選挙へ行かなくなったせいで起きています。1980年代から「このままでは政治不信が起きる」が野党の決まり文句でしたが、すでに起きた現在この言い方は影をひそめています。

選挙には必ず固定票や組織票という、あまり変動のない確実な支持者の得票があります。大きい争点があれば支持政党のない浮動票が増えて山が動く現象が起きます。浮動票たちが、政治の無策にあきれて背を向けると、これ幸いと固定票が好き勝手をやる、それが今です。

日本では政治の構造そのものが、実は誤解されています。政治とはそもそも、有権者の一人一人が、自分に利権を与えてくれる人を当選させ、自分たちに都合がよい政治をやらせることが本来は正当なのです。

つまり候補者と投票者は、癒着して既得権を求めることこそが、正しい行動といえます。それを正しいと言い切れる理由は、投票権が18歳以上の全員にある公平性です。なので自分だけが投票をすっぽかすと、自分だけが抹殺される理屈なのです。そういう多数決の公平性です。

平成の「失われた30年」で、強者は政治献金と集票で政界とお友だちになり、弱者は投票に行かないことで、政治へのノーを主張したのです。その結果、政界は強者の願いを通して、弱者を窮地に追い込んだり殺してしまう残虐な政策を次々と法制化させました。

この問題は美術にもあるのかも知れません。海外の大型展覧会はアートフェアと呼ぶバザー、つまり美術品の売店なのであり、市民が買うことで票が入るかたちです。これは日本に定着せず、上から「これが美だ」と下に教え込む方式の公募展覧会から、今も変化がないままです。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?