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12月に入ってすぐ、一冊の画集をAmazonから出版しました。電子書籍を作る手間は、活字本よりは画集や写真集が多く、画質の加減や裏ワザ的な技術の実験も必要で、先延ばしにしていました。結局活字本の6年遅れでやっと試しました。

画集を作れるソフトは様々あり、今回はソフトを5種類使っています。ところが入稿データをページ順に並べる専用ソフトは、市販でないせいもあり不具合が目立ち、何度も立ち往生しました。バグが出る法則も確かめながら、ノロノロと寄り道した作業になりました。

電子書籍を読んだお客の不満で意外に多いのは、文字がつぶれて見えないことらしく。つまり紙書籍をスキャナー撮影した復刻版が多いみたいで、注釈の小さい字はあきらめるみたいな話です。90年代以降のDTP版下があっても、電子入稿データへ変換できない場合も多いから。

データがきれいでも大容量だと、通信コストがロイヤリティーから減額されます。大きめ画像を高圧縮するか、小さめ画像を低圧縮するかは、画像によりけりで試行錯誤がいります。十分きれいに見せるには、電子入稿データは職人的にならざるを得ません。

気になったのは、こうしたソフトは主にアメリカ製であり、日本語化が不十分な点です。バグもそこに関係あったり、英語版だと起きないのかも知れません。日本でソフトが生まれ改良された勢いは、好景気だった1996年とくらべるまでもなく。

2000年代の日本でも、電子出版へ急いで移行せよという声をよく聞きました。ペーパーレス指向ですが、結局、日本のデフレ続きで出版業はジリ貧で、政府財政出動したアメリカに飲み込まれました。ソニー社がやるべき音楽配信を、Apple社が余裕で進めたのと同じ構図です。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
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