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NFTアートの情報を見ると、すぐに気づくことがあります。暗号資産のイーサリアム売買市場にエントリーするなど、条件が変です。金融資産の世界になっています。かんじんな部分の説明がなくて、手軽に儲かる話へ飛んでいて。これは詐欺のあるあるパターンを感じさせます。

NFTアートは落とし穴だらけで、まず他人の絵をパクッて登録できて、最初のオーナーを名乗れます。登録データは確かに一人だけが所有可能でも、バージョン違いを無限に重複登録でき、世に唯一の絵とは違うのです。購入後も他人が複製し放題で、コピーガードがない。

作品の著作者人格権と著作財産権とも画家から動かず、購入者が画像を複製販売すると著作権法違反になります。買ったのは当該画像データの所有権のみで、物を獲得していないのです。つまり美術品を手に入れてはいない。「指定URLの画像は僕の所有だ」というだけ。

ならNFTアートはなぜ高く売れたのか。購入者がさらに高く転売できるロマンが言われますが、著者の印象は仮想アート講です。海外アートの高額取引にみる、美術金融のいつもの手です。スイスにある有名アートフェアでも噂が出た、実績づくりのヤラセ取引。芝居の売買です。

これはかつて出てすぐ消えた『VALU』(Wikipedia参照)の絵画版といえます。VALUは株式を誰でも発行できる取引所でした。有名人が発行し、ファンが株を買い高騰すると、関係者が高く売り抜けて株は暴落。資金決済法に抵触して消えた金融界のあの錬金術です。

そんなヴァーチャルなNFTに対し、デジタル版画はリアルです。飾って見て展示して、貸してお金をとれる実体です。解像度が高いし美しい。レア度も実は高い。著者がデジタル版画で同一版下で二度刷った例は、クラウドファンディングの一図柄きりでした。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?