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警部補が部下の警官が持参した愛妻弁当を「ゴミみたい」と言ったパワハラ以外に、拘置者の弁当の予備を常習的に食べていたとして依願退職した珍ニュースがありました。パワハラも弁当パクリも、平成のデフレ不況らしい光景です。

弁当で思い出すのは、高一の時に一学年500人前後で行った大山の登山です。10台ほどのバスで長時間走り、ふもとに着いた日は雨。翌日の登山予定日は終日雨で、旅館に閉じ込められて。最終日、あきらめて帰る日の朝。曇り空の早朝から昇るぞと、急きょ教師たちが決定しました。

朝に旅館で生徒全員に渡された弁当が、けっこう重かったことを覚えています。頂上に着くと気圧が低く、数人は高山病にかかりました。曇ってガスが出ている中で皆は弁当を開けますが、不満と悪口が飛び交いました。「うわーっ、しけてるなあ」と。

薄い木板の三つ折りに、ご飯だけが大量に詰めてあり、端に白菜などの漬け物がやや多めで、重さだけは十分あって。すぐに意味がわかりました。ご飯と漬け物の組み合わせは日本の伝統食であり、食後すぐに筋力になる計算です。戦国時代から伝わるにぎりめしの思想です。

下山は体が落下する方向へ進むから、筋力で常にブレーキをかけます。それで登山時より下山時の方が事故が多発するので、燃焼効率のよい炭水化物と糖分をとるお約束が、知識としてありました。一仕事する直前にステーキ肉を食べるなどは実は効果が小さい。

多くの女子生徒は食べ切れなかったと聞き、でも捨てずに下山するのが正攻法です。もしはぐれて遭難したら、食いつないで助かる率が高まるから。ちなみに海外からも最近注目される日本文化、キャラ弁も、栄養バランスやカロリーを考えたノウハウがあるそうです。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?