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動画サイトを見て気づくのは、言葉選びの難しさです。ちょうどうってつけの言葉があっても、それを使うとリスナーたちが脳内にイメージを結べなくなって、理解が遠のいているなと感じることがあります。

そのひとつが「需要と供給」という言葉です。世界が経済成長している中で、日本だけが30年以上も延々と経済衰退している理由の説明では、需要不足が正解です。しかしこの言葉を入れると、意味が理解できない人がどっと増えるように感じるのです。

需要とは国民の購買力を指し、お金の総量です。対する供給は、商品の総量です。コロナ禍で世界各国が自国通貨をばらまいたのは正攻法で、需要をつくることで商品が売れるから、倒産と失業を防いで産業の衰退や、海外からの買収攻勢を防いで国益を守れます。

日本だけがばらまきを拒否し、ばらまきの反対語にあたる増税を行い、国の解体をぐんぐん進めている最中です。劇的な貧困化。世界とは逆に通貨を削減し、国が国民を締め上げ、経済制裁を加えている状態です。日本に多い自殺の理由は、失恋ではなく経済的困窮です。

著者は前に使っていた「グロスとネット」を今は使いません。グロスは名目、ネットは実質ですが、どっちがどっちかわかりにくいので、理解が途切れやすい。早い理解のためには使えない言葉の典型です。

「言葉の芸術」といえば詩や歌がそうですが、普通に説明に使う言葉にも通じている問題です。こうした伝わらない言語というものは、デザインやアートの造形的な言語にもあります。この「言語」という語も難解なひとつです。造形的な言語とは、形と色のことです。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?