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高校の時に、隣のクラスと合同の自由研究授業で、視聴覚室でレコード鑑賞会を行ったことがありました。何人かが音源を持ち込んできた曲が流れます。それらはヒットチャートにも出てくる、ベストセラーやロングセラーの有名曲でした。

しかし場は盛り上がらず、皆は仲間とだべっていました。著者も、こんなにつまらないものなのかと驚いたほどです。強制的な授業ではなく、たとえ自主的に音楽鑑賞会を開いても、盛り上がらない事実を皆で学んだかたちになりました。

著者はこの現象について、作品との出会いと深入りする関係について、後々まで考えたものです。なぜ盛り上がらないかは、そもそも音楽作品の個々の良さが急にわかってくるのは、同じ曲を3回以上聴いた場合です。1回ではまず無理。

3回目に何がどうなっているのかを把握でき、それより多いことが普通ではないかと。だからCDやレコードを買って1回聴いても、買って良かったかはまだわからない場合がほとんどです。傑作か駄作かの判定が済むまで、もう少し回数と時間がかかります。

それで音楽だけでなく映画も、ソフトを借り物で済まさずに自分で所有すると違って感じることが多いのです。表面だけを駆け足でなぞるのとは違う。美術にもいえて、所有して毎日ながめれば多くのことがわかります。では美術品は何を買えばよいのか、という課題です。

答は単純で、自分が一番わからない美術作品を所有すればよいのです。わかりきった作品は自分が超えてしまっていて、もう必要はない。全く理解を超えて、絶対に許せない作品を買ってくればよいのです。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?