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日本では「美術は自由だ」という言い方が、実は支持されていません。「皆が自由に制作したらメチャクチャになって混乱する」という根強い警戒感があるからでしょう。自由という概念は、アートでは屈折しています。美術とは別に、現代美術のカテゴリーを設けた隔離策もそう。

目を経済学に向けると、世界はこの数十年間は新自由主義経済を続け、今はやめ始めています。日本は世界に逆行してこれから強める場面で、もめ始めました。もめている原因はコロナ恐慌です。1929年の大恐慌と似て、新自由主義と正反対のケインズ理論の出番が来たから。

日本経済が壊れて傾いた原因は、政府が自国通貨を削減したからです。一方で、日本の解体をもくろむ海外による陰謀とみる説が根強くあります。著者は勘違い説をとり、新自由主義に便乗した受動的な破滅行動と考えています。76年前に似た現象があった事実も根拠です。

新自由主義経済はお金だけを尺度として、社会幸福や良心や愛を余計な雑念として切り捨て、弱者を排除する教条主義の経済学です。勝ち組と負け組の語がまさにそれ。最も顕著な動向が福祉の敵視、セーフティーネットを除去する平等主義です。弱肉強食の徹底。

生きる権利を持つ富裕者と持たない貧困者を区別し、不要な人間を淘汰して、優れた人間だけで世界を管理する優生思想です。この理想主義が今どきの美術とどう関係しているかは、著者も慎重に調べてきました。新自由主義の時代に美術はどうなったのか。

美術は生活必需品でなく、経済効率からいえば無駄の極致です。なので新自由主義的な価値観では、美術を相手にするポイントは価格だけとなるでしょう。そういえば絵画販売業から届くメルマガでは、セレブ向け投機商材として相場価格重視の論調が強まっています。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?