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著者が芸術的と認定した作品は、海外で売れる傾向があります。しかしそれだけで、海外では芸術が理解されていると確定はしないでしょう。この類推は、世界的な経済の間違いぶりから何となく感じます。東日本大震災で、義援金を贈ってくれた国の話です。

独立国の政府は通貨発行権を持つので、震災復旧コストに困りません。ガレキに埋もれた人を探したり、廃棄物や汚泥を運び、電柱も立て直す費用は、お金の追加発行で済みます。そのお金を後で返す論はフェイクです。国内コストは、政府の打ち出の小づちでまかなえます。

日本にお金をくれた外国の有志は、無意味なことをやっているのです。AさんがBさんに寄付するのは有意義でも、Aさんが政府に寄付するのはナンセンスです。政府に寄付した瞬間に貨幣は消えて、Aさんと相手国民とも貧困化する計算です。

こんな当たり前の計算が、国際的にも理解されないわけで、だから芸術もきっと似たものだろうと類推できます。人類の理解の上限はこのあたりではないかと想像がつきます。ボーダーラインをまたいで分断された人類は、これはこれで悲しい現実です。

そして注釈も必要です。ドイツ政府が日本政府へお金を贈るとします。日本へ円を贈るのでなく、在ドイツ日本大使館へユーロを贈るのです。日本政府がドイツ企業から援助物資を買った代金を、大使館から払う。これでドイツ政府が民間の品を日本へ寄贈した意味になります。

先日、日本がインドへ贈った55億円がこれです。インド政府は打ち出の小づちで自国通貨ルピーを必要なだけ出せます。しかし、インドに足りないのはコロナ治療の酸素吸入設備でした。日本企業から買う費用を、日本政府が円を新発行して贈りました。医療機器を贈った意味になり、政府財政出動で日本のGDPは増え、日本は少し貧困から回復します。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?