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佐藤奈々子という歌手が日本で幻化していると知りました。Jポップ内で知名度が低いのです。日本はアメリカと違い、アイドル大ブーム以外は続きにくい社会です。原因は通貨発行量が少ないせいでデフレ化して、国民が衣食住から手を広げる金銭余裕がないから。

佐藤奈々子の『Pillow Talk』もCD化が遅れて、再評価待ちです。内容はジャズ系フュージョンに乗せた、ため息型のセクシーヴォイス。歌詞は普通で、音楽性は比較的早期のシティポップスで、当時の笠井紀美子と近いものです。

曲調は転調とソロ楽器の活躍などを含め、こったつくりです。凡を脱する気満々のバックミュージシャンで、海外の趣味に合う傾向でしょう。山下達郎やカシオペア、YMOが表に出る頃の、日本音楽が昭和歌謡からの脱却に急進していた頃の作品でした。

彼女の他のアルバムもそうですが、アコベを使ったジャズテイストもあり、90年代の先取りといえるもので、当時としては異色ではないかと。オーディオ装置のデモ音源にも使えそうです。ちなみに本人は普段からため息のような細い声みたいです。

アルバムタイトルは、アメリカのシルヴィア・ロビンソンを連想させます。シルヴィアもため息つく歌唱で、歌詞もため息もので全米で次々と放送禁止になっていました。シルヴィアは、後に世界初のヒップホップ音楽をプロデュースした先駆者でした。

『Pillow Talk』発売は1978年で、世界を新自由主義経済に変える前の好景気が基調の頃でした。佐藤奈々子はその後フォトグラファーとなり、音楽も続けてはいます。Instagramもやはり地味です。景気が音楽文化を左右する国内事情をここにも感じます。
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