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西城秀樹といえば、郷ひろみ、野口五郎とともに、1970年代の新御三家で鳴らしたアイドル男性歌手です。彼はロック色が強く、たとえるならイギリスのロッド・スチュアートの日本版的な立ち位置で、アイドルのイメージがむしろ後年には支障だったかも知れません。

その西城秀樹に不思議なアルバム『From Tokyo』というシティポップス系があります。冒頭の二曲はディスコふうフュージョン的なAORです。ファット・バーガーふうのギターや、ラモント・ドジャーやマービン・ゲイ曲などのシンセベースに似て、歌謡曲とはかなり違う世界です。

1986年発売。東京はバブルが開始、地方はもう少し先となる前夜。地方ではまだ時給は低かったのですが、やがてはね上がります。時代は令和のようなコストカット命の縮み思考、ブラックとギスギス、自己責任論や優生思想の叩き合い、命の軽視とは全く違う温かい空気でした。

個性化、付加価値、高級志向、思いやりと理解し合い、今夜はみんなで踊ろう、というのびのびした時代でした。香港で日本製腕時計のCMに使われただけで、今では日本で隠れ名盤みたいになっています。

実は1980年代に、この種のシティポップス系は意外なほど多く出ていました。昭和歌謡の歌手たちもソウル系フュージョンが基盤のアルバムを出していて。それらは動画サイトで外国からの称賛投稿が多く、日本語の反応はごく少ない状態です。

それらが国内で埋もれているのは、レコードからCDへの過渡期も理由です。2500円のレコードが、最初のCDは4300円、1986年は3200円でした。1982年から88年あたりの音楽ニューアルバムは、ファンも買い控えて持っている人が少ないのです。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
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