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ジョン・レノンの生誕80年展が東京で開催されました。ビートルズの最大の不思議といえば、一曲ずつの画期性と破天荒が、完全主義でまとめられている点です。その破天荒の一面が、七不思議のひとつでもある『ブッチャーカバー』です。

過去作品のオムニバス盤をアメリカで出す時、担当の写真家が怪異な案を考えました。メンバー四人が精肉店の白い服を着て、生の肉片を手にしたり体に乗せ、首が取れた赤ちゃんの人形も持っているジャケット写真です。気味が悪くて、アメリカ側バイヤーが苦情を言いました。

この写真に対するメンバーの当時の反応が、世間でイメージされてきた芸術度とおよそ一致するわかりやすさです。ジョン・レノンとポール・マッカートニーはおもしろがって乗り気でした。ジョージ・ハリスンは不本意ながら写り、リンゴ・スターも賛成していません。四人の表情がそのままを物語ります。

マネージャーのブライアン・エプスタインも驚いて止めようとし、結局直前に差し替えとなり回収されました。が一部が流出し、また上から紙を貼った修正製品も、購入者が紙をはがして今や高額です。日本でもマニアが持っています。

写真家の意図はベトナム反戦とされます。想像ですが、ソ連率いる北ベトナムと戦う米兵は、村民に化けたゲリラにやられたので、全てを敵とみなし村々を焼き払いながら進軍しました。赤ちゃんは撃たれずに獣の餌食になったという、当時の報道が参考だったと思われます。

ジョン・レノンは写真の取りやめを批判しました。彼が持っていた廃盤にはジョージ以外のサインが入っていて、オークションで2544万円にもなりました。後にレディ・ガガが生肉で作られた服を着ているのを、オマージュかなと思ったファンもいたでしょう。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?