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この特集の発端は、「現代美術は簡単」「わかる」「何でもない」「楽しいぞ」と言う世のガイドが、信仰と強迫に向かう現象でした。作品を示して「これならわかるでしょ」「わからないことはないでしょ」と。どうも単純化しすぎているし、説得内容も非芸術的だし。

具体例をあげてみると。写実から抽象への教育課程どおりに抽象を理解しようとしても、古代の抽象には歯が立ちません。シュメールやエジプトのアートがカバーできないのです。その勉強法では、わかる美術の範囲が相変わらず狭く限定されます。

名画の見方を覚える対処法では、マニュアル人間になってしまい、今後生まれる新作には通用しません。一方、好きな作品だけ相手にせよという割り切りだと、創造を却下するだけです。何でもありの時代だぞと便器を示されても、ピカソや日本画とはつながらない話だし。作品ごとに暗記科目じゃあるまいし。

従来の延長でがんばり、「難しい」「わからない」「ちょっと」の壁を苦労で乗り越えても、「美が苦」はやっぱり温存されます。わかる焦点は鑑賞者の努力不足とは違うから、そっちへ目的意識を引っ張ったらだめだめ。

正直な結果は現代アート市場の細さです。作品が売れない。学びの努力ではわからないから買わないわけで。鑑賞者が本当にわかりたいのは、作品ごとの良さではなく、人類にとって芸術とは何かでしょう。応用がきくように、大きい話から入る方が日本には向くでしょう。

日本人が芸術と縁遠い民族的な資質は、実際何も見当たりません。サッカー日本代表のようなフィジカルのハンデはないし。監督やコーチ、インストラクターに加えガイドや論者も、ついつい間違ったアドバイスを続けて、悪い情報が充満していると考える方が自然です。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?