FC2ブログ

-
ファクト・ハラスメント、略してファクハラという、新たなハラスメントが少し前に提言されました。虚偽情報を信じている人がいて、それに対して事実はこうだと反証されると不快だ。そこで虚偽の快感を正義に位置づけ、事実を突きつける者を有害とみる権利の主張です。

ニセ情報こそが自分の真実であり、対抗する事実を悪とみなすという、何かデフレ国ニッポンの象徴みたいな。ネットには昔から、事実情報への反感がみられました。「虚こそ我が真実なり、事実こそ罪なり」を、わかって欲しいという思いらしくて。

ちなみに虚偽の快感とは、ユーチューブ動画の世界宗教に関する授業でした。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教を誤解した動画で、たとえばエルサレムは国連の管理下という嘘。小気味よく割り切る楽しいトークと、三行説明の単純明快さが大人気でした。ファンたちが爽快感に喜ぶ様子が、コメントにも並びました。

後に専門家が正しい説明動画を出すと、ファンが憤慨してファクト・ハラスメントを訴えて、事実を糾弾したわけです。この伏線は、読売新聞と朝日新聞の論争だったかも知れません。「事実誤認には表現の自由はないから、記事を訂正すべき」と、読売が朝日を批判したあれです。

バブルとそれ以前は、今とは逆で「本物志向」がモテました。通説ではなく事実が知りたいとの国民の知的好奇心でした。インフレ好況で所得が上がり、心の余裕ができた人々に事実重視が高まりました。難しい本『ゲーデル・エッシャー・バッハ』なども売れました。

平成のゆとり教育のせいにしがちですが、緊縮財政以降の貧困化につれて、望まない事実より望むフィクションに好感が集まる心理が高まったのではないかと。国民へ自国通貨を持たせない政策が、大ざっぱな人を増やす効果です。これも事実ならファクハラに抵触するのかも。
関連記事
スポンサーサイト



現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?