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以前参院選に出た金融系ユーチューバーが、「命の選択」の語を使った動画を出し、優生思想そのものだとしてバッシングされました。優性と誤記しやすい優生思想。それをかかげて大人気を得た政権は、ヒトラー率いるナチスでした。

ヒトラーはトンデモ狂気の人にみえても、極端すぎる平凡と良識すぎる正義の人でした。迫害対象はユダヤ教徒が筆頭ですが、ハンデ持ちも容認しませんでした。国の負担になる障がい者を根絶やしにする単純化した計画で、国力をひたすら上げようとしたのです。

今の日本でウケる優生思想は、一部の国会議員の信念でもある「ゾンビ企業はつぶせ」です。ゾンビ企業とは、コロナ禍で倒れそうな下請けの中小企業です。中小企業が足を引っ張るから日本は不況なのだと、イギリスの金融人が何度も指摘しました。その指摘は間違いです。

中小企業に余裕がない原因は、緊縮財政と消費税増税によるデフレ不況です。親会社の大企業がピンハネできる仕組みが法制化されています。そもそも中小企業が多くある昭和末期に、日本は世界2位のGDPで鳴らしました。金融人が中小企業の再編を望むのは、上場株を自ら買い取り転売益を狙う打算です。

優生思想のアート版が、ナチスの『退廃芸術展』でした。理解しがたい抽象のカンディンスキー、歪んだ具象のゴッホ、ユダヤ教のシャガールなどをゾンビアートと認定して展示後に焼却し、社会を健全に浄化するイベントでした。

ヒトラーは画家志望で、残された絵はまともすぎる具象画ばかりです。狂ったような作品は一点もなく、絵にかいたような健全な画風でした。目にさわる前衛や実験絵画を消し去るために、没収して焼き払おうとしたものの、時価総額を惜しむ気持ちが出て焼かずじまいでした。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?