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日本の美術家Panet Per

日本のコロナ騒動の発端となったダイアモンドプリンセス号事件の6日前に、ドイツのジャパン・フェスティバル・ベルリンに陣取った、著者主催のグループ展がお開きになりました。現地スタッフの機転で、滑り込みで最後に買い手がついたのがこれです。

夏の雲が見える夕暮れ。祭の楽しい雰囲気とともに、メランコリックな気分を伝える画です。思い出のような、未来を夢見るような。暑い盛りを今年も越えて、秋に向かうしんみり感もあります。先祖の慰霊と豊作祈願、天地への感謝が記号化されています。

準備中の当時は、台風で河川の氾濫と犠牲が続きました。荒れた国土を子孫に残す新自由主義経済の緊縮財政と、グローバリズムの地域性破壊という政策の潮流でした。コスパ優先で地方を寸断していく構造改革。それらの反対にあるのが、地縁や共同体を結束させる地域祭です。

原画は千代紙やデザインペーパーのクラフトで、「現代の浮世絵」で総称できます。精密撮影して現地で刷った、アートプリント(ジクレー)です。原画は経年で色抜けが予想されるから、高精細な画像にしてプリント作品をつくると永遠です。

作者の自薦候補の一点で、「これが一押し」とすぐ決まり改良もはかどりました。改良とは販売成功率を上げるために、日欧の壁を越えるアシスト・オプションです。デジタル編集も含みます。その日欧の壁とは、展覧会の形式の違いで生じます。日本はコンテスト。

欧米はアートフェア。フェアはお客全員が審査員だから、拾う神も多くなり妥協なしに挑戦できます。しかし人は評価する時より、買う時の方が本気で見てチェックします。しかも会場内限りの制作競技とは違い、市内の他のフェア作品とも競合します。売れやすいけれど売れにくい。そこで作戦を立てます。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?