本を読み美術を見て得るものは何か【中身を記憶に刻むことではない】
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
世の天才や事業成功者たちは本を読まないという秘話は、どうもウソらしいのです。インタビューなどで、人一倍本を読んでいることを告白しています。では、人はなぜ本を読むのでしょうか。本の効用は何か。
家にある本のほとんどは、一度は全ページを読破しています。ところがその一冊を手にとって改めてページを開くと、意外に新鮮です。かつて読んだはずの文章はほとんど忘れていて、今初めて読んだかのような新発見があることも多いのです。
しかも本の中に、自分の考えと一致する部分が散見されます。これはかつてその本を読んで自分の中に取り入れて、考えを発展させてきたからかも知れません。初見で隠れた影響を受けて、時間をかけて自分の中に浸透させながら、改良して作り込んでいたこともありそうです。
たとえばテレビの討論番組の意義がみえにくいと、著者は常々感じています。相手を論破して屈服させる場に、知性のロスを感じるのです。もしかするとカーネギーの本にあった「議論は悪い結果を生むだけ」に、影響された形跡なのかも知れません。
読書の効用は、触れて考察して人格形成する部分が大きく、しかし中の文章はコロッと忘れているものです。これは美術鑑賞も同じです。作品について何かを覚える目的ではありません。人格形成の参考として使い捨てているなら、これは情操教育の領域でしょう。
私たちは美術作品を見た時、形状や特徴を脳内にインプットしようとします。作品説明も、聞いたり読んで覚えようとします。それもありですが、多様性の発見や抽象的な思索に鑑賞の成果があるでしょう。
家にある本のほとんどは、一度は全ページを読破しています。ところがその一冊を手にとって改めてページを開くと、意外に新鮮です。かつて読んだはずの文章はほとんど忘れていて、今初めて読んだかのような新発見があることも多いのです。
しかも本の中に、自分の考えと一致する部分が散見されます。これはかつてその本を読んで自分の中に取り入れて、考えを発展させてきたからかも知れません。初見で隠れた影響を受けて、時間をかけて自分の中に浸透させながら、改良して作り込んでいたこともありそうです。
たとえばテレビの討論番組の意義がみえにくいと、著者は常々感じています。相手を論破して屈服させる場に、知性のロスを感じるのです。もしかするとカーネギーの本にあった「議論は悪い結果を生むだけ」に、影響された形跡なのかも知れません。
読書の効用は、触れて考察して人格形成する部分が大きく、しかし中の文章はコロッと忘れているものです。これは美術鑑賞も同じです。作品について何かを覚える目的ではありません。人格形成の参考として使い捨てているなら、これは情操教育の領域でしょう。
私たちは美術作品を見た時、形状や特徴を脳内にインプットしようとします。作品説明も、聞いたり読んで覚えようとします。それもありですが、多様性の発見や抽象的な思索に鑑賞の成果があるでしょう。
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