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大学の数学や物理を履修する人は少ないと思われ、その理由はおそらく文科系科目にくらべて難解だからでしょう。大学の一般科目の数学といえば、まず微分積分に、因数分解、線形代数、統計などです。

このうち微分積分と因数分解は高校の科目にもあるから、トンデモな公式などは新たに出現せず、見覚えのあるものが出てきます。ところが教科書の中味はけっこう複雑で、説明の後に出ている問題も容易に回答できない難問ばかりです。

同じ感覚は物理でも起きます。原理は難しくないのに、計算するとやたら難しい。チームの中で各人の答をくらべると、皆数字が違っていたりするのです。高校で学んで覚えたことの延長にすぎないのに、なぜ難易度が大きく上がるのでしょう。

大きい理由は誤差です。高校物理のテストでは、正解は12メートルだとか、7.5グラムなど簡単な数字で出ます。そうなるよう最初から問題がうまく仕組んであります。これが大学の物理だと、14.5206など無限に数字が続きます。循環はせず、単に割り切れないのです。

高校では割り切れる数字が出れば「これが正解らしい」とマルの予感があり、達成感や爽快感で気持ちが上向きます。もし割り切れずに端数が続けば、どこかで計算を間違ったと自己診断できました。その勇気づけのヒントが、大学の科目ではありません。計算作業に追い風が吹かないのです。

現実の世が似ています。仕事でもプライベートでも割り切れず端数が出てくるから、ナイスな快適感がなく行動が止まりやすいのです。選挙なども似て、自分と完全一致する候補者を求めれば棄権しかありません。美術鑑賞でも、割り切れない作品ばかりなのが本来で、そこが芸術のよいところなはずでしょう。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?