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音楽の作曲につきまとうのは、「できることが年々狭まっている」という悩みです。よいメロディーは昔の人たちがやり尽くし、満点の正解曲は先取りされてしまっているからです。後世ほど大傑作が減り、細部をひねった煮え切らないプチ佳作ばかりになっていく理屈です。

この悩みは絵画や彫刻にもあって、新世代たちはやり残されている小さなすき間を探し回って、やっとのことで何とかオリジナルといえる作品を成り立たせています。それができない場合は盗作という奥の手。もう最後の手段ではなく、最初からパクリ制作が常習化していたりもあり。

美術のオリジナルの手法で、「トレードマーク美術」という概念を考えました。モディリアニの絵に見る首が長い女性像のように、ワンポイント的なデフォルメで差異化を図るタイプがそうです。どれも口をあけているとか、目がきついとか。その手法の存在意義や、可能性や欠点を話のタネとしています。

「美術は簡単だ」というアドバイスで多いのは、「心を広く持って、柔軟な気持ちで見よう」式の精神論です。それは無意味なアドバイスで、それより画家たちがどういう追い込まれ方になって、何に苦心しているかの方がより迫真的なヒントになるでしょう。「作っているやつらの苦労を見てやろう」という興味です。

第4集に収録
抽象絵画
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?