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合成の誤謬(ごびゅう)は、生涯どこかで習う言葉です。一人にとっては正解でも、大勢が同時にやれば間違いになる現象です。合成の誤謬の代表は「節約」です。自分一人が節約してしばらく自粛し、お金がたまるまで待つ行動は適切です。ところが・・・

もしみんなで節約すれば、経済が縮小し企業倒産、社員は減給や失業。餓死と犯罪にテロなど社会荒廃と政情不安、内戦やクーデターが起き、共産主義革命も起きる。さらに他国と軍事衝突する。日本が攻めた例は1929年の大恐慌から12年のオアフ島、攻められた例は1997年のデフレ化から13年の尖閣諸島。

1930年代にドイツと日本が周辺国へ領地を広げたのは、個別事情プラス世界大恐慌の引きずりでした。直後の日本の昭和恐慌は、バブル後の平成不況と似ています。合成の誤謬の好例が長期不況と戦争に集まるのは、20世紀経済の用語だった由来もあるでしょう。

経済以外なら選挙のサプライズ当落もそうですが、浮かぶのはリボン。集会で主賓や来賓は、胸にピンクのリボンをつけます。もし会場にいる千人全員の胸にリボンをつければ、誰も目立たない。車やバイクの昼間ライト点灯も、全車がやれば交通安全効果が薄れる合成の誤謬か。

赤い服を着て目立つ作戦も、皆が着ると逆に埋没します。現代アートの展示で、皆が赤い服を着るがごとく派手系作品が集まると、逆に埋没します。アートの喧騒がシラケにつながるのは、合成の誤謬という対比効果喪失の面もあるのかも。作品一個ずつは悪くないのに。

皆が目立とうとして誰も目立たないリボンよりも、節約気分が好戦気分へ進む結末は強烈です。第二次世界大戦の説明は非常に長いから理解しがたいけれど、各国が価格破壊と経費削減に走って起きた合成の誤謬が根底にあったという、その理解が適切でしょう。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?