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外国とくらべて、日本人好みの美術は古風な傾向があります。先進国中アート市場が異例に小さいのは、感覚の古さも理由でしょう。古美術はそこそこ売れ、現代作品は縁故なしにはまず売れず。希少な国内アートフェアが骨董市と混成で開かれるのも、これと有関係でしょう。

「東京には世界中の最新アートが入っているし、偏見なんて一切ない」「日本に欠点があるかのような言い方をされても」という声もあるかも知れません。しかし日本国政府が乗り出すほどまで、美術市場が絶滅に近い状態は欠点であり、変な先進国なのです。

たとえば文化の日にちなんだ、芸術の秋らしさを伝えるさし絵イラスト画です。文化活動をワンカットで伝えるシンボル。よくあるのは、美術館で名画鑑賞する人々の図です。

見るだけでなく行動するイメージなら、モデルデッサン会場風景もあります。参加市民がヌードモデルを囲み、筆や鉛筆を握った手を向けて、親指で寸法バランスを割り出す姿の図。芸術とくれば写実絵画とくる、昭和の昔からの古風なイメージですね。

少し前には、著者が写実絵画をドイツへ送ると珍しがられました。昔の画法が日本にまだあるのか?、という声が。古式技法の保存会なのかと疑う反応です。たとえばドイツのカンディンスキーはピカソより15歳上の前衛画家で、ドイツでは古典的な基盤として定着しています。

そのカンディンスキーは日本では古典とは呼ばれず、わけのわからないゲンダイアートの典型として画像が使われます。日本では芸術とくれば18世紀の写実だから。この古風な感覚の根強さが、国内アートフェアが骨董市へずれ込む直接原因でしょう。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?