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少し前に全国チェーンのリサイクルショップに寄ると、美術品や工芸品がいくつも目に入りました。色ガラス細工や木片を敷き詰めた絵画や、キラキラ輝くレリーフっぽい工芸、また熊の一刀彫りやこけしなど民芸品もありました。いずれも安価です。

それらを持ち主がリサイクルショップに売った理由は、芸術性が低くてさしたる値打ちもないと思ったからでしょう。芸術性の有無は難しい話だと思っている人も、それらの作品類が美術館入りのレベルでないと、迷わず見分けられたことでしょう。

「レベル」という言い方は誤解をまねきやすく、魅力が乏しい説明には使いにくい語です。それらのアートグッズ類は稚拙な技量ではないし、むしろハイレベルな手慣れたプロ仕事だからです。その手慣れが魅力のなさにつながっている逆説も、すぐにわかります。

これは簡単な話であり、それらの飾り物には「表現の裂け目」がありません。物ごとの多面性がない。影の成分がなく、裏表がなく健康的で、すっきり清潔感のあるアートグッズです。汚損や傷の意味ではなくて。持ち主もすっきり感を見て、芸術性なしとみたのでしょう。

それが理由とは、見破った本人も意識しないでしょう。判断理由を説明できないでしょう。こうしてくわしいことはわからずとも、しかしパッと見で芸術性なしと判断できています。専門家が鑑定しなくても。

このように芸術性が抜けた物品と対比的に、芸術とは何かがみえることがあります。仕事が細かくていねいかは芸術性そのものでない証明は、粗く雑なセザンヌやゴッホの絵が、細かくていねいなアカデミズム絵画を退けて歴史に残ったので想像しやすいでしょう。
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Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?