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世間のビジネス現場では、信念は二つに大別されます。プロ意識とプライド意識です。顧客中心と自分中心のこの分け方は、先輩たちの見解の受け売りですが。

プロ意識とプライド意識は、逆方向とされます。お客からみた印象も逆で、結果の吉凶も逆だという。社会人なら普段から職場内で、プロ意識の社員とプライド意識の社員を見分けているのかも。

創作表現の場でも、プロ意識とプライド意識の差は出るでしょう。おそらく音楽は、プロ意識が主導しやすいでしょう。音楽でよくあるのは、やりたくない難曲をサービスで演奏すること。演奏者はその曲が好きでないという。でもお客のために聴かせる。

一方の美術では自由奔放がよしとされ、好きでないことはやらないものです。そして思うがままが続くことで楽な作業へ流れ、異次元への飛躍や、突き抜けた悟りに至るなどは当然減ります。汚れ仕事と接触しないアマチュアの立場にとどまり続け、作品は浅くなる傾向だと。

その結果は、音楽産業と美術産業の規模の差に多少加わっているでしょう。東日本大震災の後、莫大な金額を寄付した音楽家は多く、美術家は小規模で現地貢献していました。美術側から見た思いは、やはりありました。市場規模も甲斐性のうちであろうと。

長く著者は作品を売らない主義でしたが、美術って個人が買うものなんですか?的な日本にハマりすぎた大失敗と理解し、近年は反動でアートのプロデュース業を始めました。プロ意識とプライド意識を合わせて、よい結果が出ればと願っています。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?