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気象庁の資料では、日本で起きるマグニチュード5以上の地震は年に741回。一日平均2回以上という多さです。あまりに多いから占い師や予言者には天国なのに、現実にはさっぱり当たらず地震予言は非効率な出世法です。むしろ、気象庁職員の方が当てているのが実態。

日本で地震雲がささやかれます。進行する地殻変動が電波を発生させ、上空の雲に異変が生じるとする俗説です。ネットにもたくさん写真が出され、多いのは「のろし」のように大地から高空へ伸び上がる棒状の雲です。垂直に立つ、怪しいタテ一本の白い雲。魔のひとすじ。

ひとすじののろしの根っこが将来の震源地となり、数日中にゆれるという主張です。その地震雲を見る時、パースペクティブの理解がカギになります。建築パースと同じ原理で、見る角度によって立体の形状がどう変わるかという。美術学校のデッサン授業みたいな感じ。

その地震雲の正体は飛行機雲です。ジェット旅客機のエンジンから出た水蒸気が高空で冷え、微細な水滴が空に残った気象現象。ライン状の雲を、横でなく縦に見たのが地震雲。自分の顔に剣道の竹刀を向けられた時と似た、真正面から見た状態。電柱みたいに直立すれど、実は上端も下端も地上高が等しい水平の棒です。立っていない、寝たひとすじ。

地震雲を訴える心理にも関心を向けてみます。地震雲が本当なら気象庁の専門家が研究するはずなのに、誰も相手にしません。仕事がら飛行機雲や吊るし雲はよく知るからで、全然何も知らない素人の間でのみ騒ぎになる、大衆社会のよくあるパターンです。

「僕だけが裏を知る」と部外者が誇る地震雲。専門家を払いのけるこの態度が、美術で流行らないのは不思議です。アートに限って国民は専門家にべったり従順。「僕だけが美術の真実を知る」とは誰も言わない。美術より地震の方が、エンタメとして格上なのか。
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Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?