Archive2018年06月 1/1
公文書改ざん国会議論【信念と趣味で正解が動く芸術の二重構造】
国会で続いているモリカケ事件。「公文書の改ざんや隠ぺいはあってはならない」の言い方にご注意を。よく聞いてみると「国の厳格な規則」でなく「僕の信念」で議論していますね。他の議員や官僚はこう思っているかも。「今回の改ざんはまずかったと思う」。次回の改ざんはOKと考えているかも。「公文書の改ざんは基本的にはだめだけど、どうしても必要な場合はやりますよ」「今回はその例外に該当しないから、賛成できませんけど...
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リーディング・ミュージアム先進美術館の貧困【国内資産を切り崩す】

5月に出た政府の案。「先進美術館」(リーディング・ミュージアム)という構想。公立や私立美術館が「先進美術館」を名乗り、作品を売り買いするディーラー役となる思い切った案です。背景は、デフレ日本国で続く美術館のマネー不足です。GDP横ばいで文化が縮んだツケ。異常に小さい日本の美術市場をでっかくする、という政府の理念はマルです。ただし美術館の収蔵品を金額査定し、アート市場に流す策は微妙だと感じます。著者は建...
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サッカーワールドカップとルミ子二千試合観戦効果【脳内の拡大率】
著者はサッカーに関してプロの視点は持たず、素人から出ていません。テレビがないので中継放送とは無縁で、年間二千試合を見るルミ子先生にはるか及ばず、動画サイトでチェックする程度です。だから試合の見え方が異なります。よくある不思議体験は、日本代表が負けた試合です。試合後にサポーターが「全く動けていない」「ボールが入る気がしない」「最悪」「こいつら全員いらない」と、日本チームをけなします。アンチは「日本人...
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パワーポイント的な現代アート【造形の中味より表示手段が見せ場】
1995年にWindows95が発売された時、オフィス95というアプリスイートのパッケージも発売されました。そこに含まれた気になるソフトがパワーポイントでした。プレゼンテーションソフトという、日本にとっては目新しいジャンルでした。企業で使う会議用資料は、従来はプレゼンボードという大型パネルに紙を貼り込んで立てかけるか、または部屋を暗くしてスライド映写機や、オーバーヘッドプロジェクターで壁に映したものです。それに...
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スポーツドーピングの黙秘とアートの理解【冤罪を見分けるロジック】
刑事裁判の場で、裁判官に対して黙秘した容疑者を、冤罪だと思う人はいないのではありませんか。第三者からみると、「この人は真犯人か、または犯人を知って隠している」とわかるからです。法曹界の弁「黙秘は罪に問われない」とは、全く関係がない話です。黙秘は事実を伏せる行為なので、発覚すると困る立場である道理です。濡れ衣で黙秘はあり得ない対偶のロジックです。真犯人が今も逃走中だから詳しく話したくなるはずなのに、...
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ゴッホを買わない19世紀人は何を買った?【普通の流行画家の絵画】
133年前のゴッホは引きこもらずに、作品をがんがん市場に出しました。公募コンテスト展やアンダパンダン展で、存在は知られていた説もあり。例のあいつを今度も笑おうと、市民に変な話題性ができて。ゴッホの生前に絵を買った人は、知人であった詩人の姉だけでした。縁故であれ売れたゴッホの成績は、作品を市場に出さずにいた著者よりは高い。しかし二作目が出ず、奇行に走り早死にすることに。そこで気になる謎があります。当時...
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続・地球の本当の姿は本当はどちらか(後編)【反論に失敗する罪】

「従来の丸い地球はウソで、本当はこのように歪んだ形である」と科学のウソを暴露した警告。その警告こそがウソだと指摘する科学関係者の反証はこうでした。「その歪んだ形はジオイドだから」。この短い一言は最悪でした。カタカナで煙に巻いているだけだから。ジオイド面とは、地球の各部の重力強度と向きだけで決めた、重力地図です。いわば仮想海面。実際の地球は山あり海ありと変化に富み、ヒマラヤ山脈のように著しく出っ張る...
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地球の本当の姿は本当はどちらか(前編)【人をだますおもしろさ】

「誰もが知る地球の形はウソであり、本当の地球の姿はこれだった」というニュースが、2017年の正月から出回りました。長年だまされていたことを大勢が知り、正しい情報に会えた感激を分かち合いました。「丸い地球はでたらめだった」「僕らの地球は右だった」。情強を誇る声が続きました。「地球が青くて丸い常識は、あるべき理想として美化したつくり話だった」。「地球が完全な球形でないことは、以前に聞いていたから納得できる...
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太古のアートと知的生命体の関係【既成の概念を超える宇宙的意味】
本書では、芸術の成り立ちを宇宙の成り立ちと関連づけ、ルネッサンスや印象派ではなかなか体感しにくい芸術の不思議な核心を考察しています。芸術の不思議は、次のようにいくつもあります。太古のアート類は、きれいさが目的でないのはなぜか。近世に、なぜ関心がきれいさに著しく片寄ったのか。人はなぜ既成の概念を超えたがるのか。反対されるものをなぜ作るのか。作品が芸術創造に至る瞬間は、どの瞬間か。今の傑作と未来の傑作...
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ベーシックインカム議論と芸術【人工知能でしぼむ画家の未来】
この10年、ベーシックインカムの語をよく聞きます。最低所得保証。その議論には各人の視界が反映します。広く遠くまで見るとベーシックインカムに賛成し、狭く近くを見ると反対する構図です。失業しても生存できる程度のベーシックなら、支給額だけでは最低限の生活がやっとで裕福になれません。働かないと車もパソコンも買えず、海外旅行も無理。この制度に賛成する人には共通点があります。それは頭脳労働、知的業務が今後激減す...
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