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Archive2018年05月 1/1

スメタナとチャイコフスキーのハッピーエンドの違い

スメタナ作曲の『わが祖国』の一曲で知られる『モルダウ』は、チェコ(かつてスロヴァキアと一体)のモルダウ川をモチーフとした管弦楽曲です。さだまさしが歌詞をつけて歌ったことがありました。『モルダウ』は短調の悲しげなメロディーから、途中で何度か長調に変えて、幸福感で締める展開です。マイナー曲をラストにメジャーに転調し、ハッピーエンドで終わらせるクラシック曲は多くあります。ポピュラーソングやロックにも多く...

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大学アメリカンフットボール傷害事件の憂うつの正体

大学アメリカンフットボール試合の傷害事件。加害者は「相手を壊せ」「つぶせ」の指令を受け、故意に負傷させたと認めています。上司は、「壊せ」「つぶせ」は思い切り当たる積極性の意味だと反論しました。「比喩なのに、まさか言葉どおりに受け取るとは」と。その釈明は、実はロジックに難があります。「壊す」「つぶす」は隠語だからです。隠語は言葉どおりとは異なる意味を持つから、隠語を言葉どおり受け取るドジは意味不明。...

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イスラエルでの首相晩餐会は靴に入ったチョコレート

イスラエルの首相夫妻と日本の首相夫妻の晩餐会で、食後のスイーツにチョコレートが出た話題。一粒ずつ包まれたチョコを盛った4名分4個の器が、何と黒い紳士靴を模した金属オブジェだったという。欧米からの意見がネットにも出たようです。世界一礼儀正しい日本から訪れたトップに、何てひどいことをと。食卓に靴を置くなんてあり得ないとして、つくったシェフを批判する声もあるほど。家の中で靴を脱ぐ文化を知るからでしょう。...

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景気回復と美術鑑賞はともに入口に壁がある?

「日本の不況は、みんなが節約するせいで続いています」と言ったとします。たぶんかなりの国民は半信半疑でしょう。その突飛な説を信じてよいのか、ウソなのかと。言った人が無名ならまず信じないはず。というのは、常識的な国民には次の感覚があるからです。出費を節約すればお金が減るのを防げる。減らなければたまるので、日本国内にお金が増える。だから節約を長年続けると、日本は裕福になるのだと。逆にお金を無駄に使ってし...

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宇佐美圭司の絵画はなぜあっさり捨てられたのか

宇佐美圭司の4メートル四方の絵が、東大の食堂改築でじゃまになり、捨てられた事件を再び。ネットに集まった意見は、宇佐美の教え子や美術関係者であり、広く国民の意見が集まったわけでもなく。関係者の反応は活発でも、国民の反応はごく小さく、人々は気にとめていないのが全般的な情況です。この内輪と部外の落差について、美術関係者が深刻度を過小にみている印象があります。事件の最大のポイントは、公共絵画の廃棄が抽象で...

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芸術の特徴は表現の裂け目であるという新説で増補

本書の第8巻は二度増補し、三度目の題名です。最初は『芸術は手で作らず目で作る』(9編)。『東日本大震災の幽霊と芸術の霊的なもの』(13編)から、『芸術の特徴は表現の裂け目である』(15編)と変えました。この8巻には美術の入門的な説明は減り、比較的新しい事件に芸術の論理を引っかけた読み物ふう問答が増えています。テレビ番組がつまらない、一夜で白髪になる、STAP細胞はあるのか、ブラックボックス展は問題...

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本物の芸術作品が気持ち悪いのはどういうことか

芸術作品の特徴に、気持ち悪さがあります。違和感があり、かすかに不快で、少し気味が悪い。強い不快ではなく、軽い不快。現代人が本物の芸術にイマイチなじめない大きい理由は、作品の独特の感じ悪さです。たぶん贈り物には使えないでしょう。「芸術は気持ちがよくて快適感があり、心すっきり気分ウキウキ、明るく陽気で、よどみなくハッピー」と期待した人は、本当の芸術に接してがくんとマイナス方向にショックを受けます。こん...

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宇佐美圭司の絵画が東京大学で廃棄されていたらしく

宇佐美圭司の大作絵画が、東京大学の本郷キャンパス中央食堂に長く飾ってあったそうで、最近改築の支障になるとして廃棄処分したニュースがありました。捨てられかけたゴッホと似た事件。見落としやすいポイントは、抽象画の受難だったこと。具象画なら違う展開のはず。宇佐美圭司のあの作風は地下鉄の路線図を連想させるデザインふうで、1980年代の雑誌記事では、液状の絵具を淡く塗り重ねて乾燥時間がかかるというインタビュ...

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日本人は個性が乏しいという常識は実はウソなのかも

本書の問題意識に、日本人は没個性だとする常識への疑問があります。常識がウソではないかと。日本人は世界でも個性的なのに、逆に個性がないという間違った定義を広めたせいで、調子が悪くなった疑いです。何かを宣告されると、人々の心は固まり現実を曲げて解釈するように変わる。このアナウンス効果の心理作用が注目点です。それは時には悪用され、組織運営の作戦にもなっているほどです。スポーツ団体で不祥事が指摘されると、...

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芸術と個性の関係をうまく解釈できないものか

芸術は個性、の言い方は日本では好まれません。個性の語を悪い面に使うからです。個性と言えば困りものの評価が含まれ、明るい好人物を個性とは呼びません。問題行動や心身の障がいを、個性と言い換えようと呼びかける人もいるほど。美術の芸術成分は個性なのだと言うと、皆さん不安になります。誰かが調子に乗り、悪い作品を世に増やすかも知れなくて。自由奔放に走った自分勝手な表現で、世界がしっちゃかめっちゃかになる不安で...

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