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Archive2018年04月 1/1

画家や彫刻家はシンデレラになれるのか

外国の美術展に参加するアーティストに、大事な注意事項があります。美術にシンデレラ現象はないというのも、そのひとつです。一晩で出世はできません。シンデレラ現象は、他のジャンルでは実際に起きています。ジャズ音楽ではキャノンボール・アダレイ、ロックではオールマン・ブラザーズ・バンドやサンタナ。ミュージカルでも、一夜でスターというアメリカンドリームがたまにありました。しかし絵画や彫刻では起きません。世間の...

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考える人になることで美術は逆にわからなくなる

美術鑑賞する脳のはたらきは、思考とは違うと疑ってきました。今日よく聞く言い方「考える力が大事だ」が、アート鑑賞には通用しない問題です。現実はどうか、理想はどうあるべきか、という二つの点で。疑うひとつの根拠は、天才的な頭脳を持つ人でも、芸術に言及する時は凡庸な認識にとどまる傾向です。頭脳優秀だと自他ともに認める人が、芸術がわからないままなのは不思議です。芸術鑑賞は思考では解決しないということでしょう...

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落語は芸術の本質がわかりやすい代表

芸術とはこういうものだという代表に、落語があります。芸術の模範です。ただし落語家が言うには、そんな大それたものでなくて末席の大衆芸能だという。演じる人も別に立派でなく、高尚ではないからねと。このように落語を低く位置づける傾向は、芸術を高くみる庶民感覚への配慮もあるでしょう。一部の人が芸術を社会の上層へ位置づけた、それに対するカウンター的な棲み分け意識もあるでしょう。落語を芸術と呼ぶと、庶民との関係...

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作品を分析する鑑賞法がいつまでも続くのはなぜか

美術鑑賞者に向けたアドバイスに、「絵の分析はやめて、とにかく何かを感じればよいのさ」を聞きます。そう説く人は意外に多いから、一応古ネタです。だからこの結論の論文を書いても、「新発見じゃないね」と評価されないでしょう。今さらわかりきった話なのに、絵を見た人々は「これは何?」「何を描いたの?」と、モチーフ当てクイズに向かってしまいます。今さらなはずなのに、あまりうまくいかない。この本では、わかりきって...

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続・絵をギャラリーに置くのに画家が払うのはなぜ?

ギャラリーに絵を置いて売るのに、なぜ画家がお金を払う必要があるのか。それは絵を売っても赤字だからです。画家が払わないとギャラリーは即座に倒産して消えるから、画家は展示場所を失います。そういう理屈なら、他にもある気がしませんか。たとえば駆け出しのロックバンドは、自費でコンサート会場の料金を払います。お客ではなく演奏する側が費用の大半を負担します。チケットを売っても黒字にならないからで、画家と同じ境遇...

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絵をギャラリーに置くのに画家が払うのはなぜ?

美術界の外から時々出される、この疑問です。「ギャラリーに絵を置いてもらうのに、なぜ画家がお金を払う必要があるのか」「そんなのおかしいよ」。ありますねえ。美術家は作品をギャラリーに置く時に、料金を払います。「ギャラリーは絵を置いて儲けて、絵が売れてまた儲けてと、二重に儲けている」「ギャラリーの客は購入客でなく画家なのか」「搾取される画家は怒るべきだ」「ギャラリーは悪だ」「美術界は非常識」と論者。確か...

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絵画は実験であるとはどういう意味なのか

「絵画の実験と言うが、実験ではなく本番を見せて欲しい」という意見があります。言葉尻をとらえた中二病的な言い方にも聞こえてしまい、どこまで本気なのかはわからず。実験アートという言葉。これは既成の概念から外れた、突飛な作品を連想させます。たとえばお客が美術館の展示室に入ってみると、清掃員がまだ掃除中だった。あれっと思って外に出ようとしたら、そこでの一部始終が実はアートなのだという。清掃員を見ると、現職...

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ツバル国が消える地球温暖化議論も人類は苦手

ネット掲示板に時々書かれる文言「逆に考えるんだ」。向きをひっくり返して見たり、反対の立場で考察したりするのは、人類は苦手だと暗示する一言です。たとえば地球温暖化の場合。北極の氷が溶けて海水面が上昇し、太平洋のツバル国が沈んだと大勢が理解したあの話。ツバル国の消滅を防ぐには二酸化炭素を減らすべきで、中国やアメリカなどCO2が多い大国は罰金を払いなさいと。京都議定書。怒った二国は脱退。検証しますが、海...

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価値の相対性に気づきにくいAT車の暴走事故

AT車の暴走事故は続いていて、2018年の新たな原因分析も間違っています。この停滞を指して、反語的思考が苦手な人類の運命と指摘しました。しかし人類が最も苦手なのは、「価値の相対性」です。相対性といえばアインシュタインの相対性理論を連想しますが、相対の反対語は絶対であり、価値に普遍性があるとする思想がそれです。善は善で悪は悪と、決まっているとするのが絶対主義思想。この思想が移民難民をめぐる摩擦によく...

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びっくりする音楽でお客を驚かせたプロコフィエフ

1953年没の作曲家プロコフィエフは、『ピーターとオオカミ』が小学校の音楽鑑賞で知られます。作風には顕著な特徴があり、メロディーとハーモニーの関係がねじれるように動きながら、劇的に展開します。らせん階段みたいに。『ピーターとオオカミ』のピーターのテーマ自体がそうで、明朗なメロディーのバックを押さえた和音が意外な方向へ転んでいき、光景が次々ひっくり返りながら開けるドラマ性です。そのプロコフィエフが生...

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