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Archive2017年10月 1/1

霊感と芸術感はどちらが偉いのか【割り切れない脳の作用を楽しもう】

第8巻は9編を13編に増やし『東日本大震災の幽霊と芸術の霊的なもの』と改題しました。さて、お化けや幽霊を楽しむハロウィン祭。日本産の妖怪も加わり。その幽霊談義。僕には霊感がありますという告白に対して、特殊技能願望などもよく指摘されます。が、霊感の正体は脳の機能性か器質性の問題も多く、たとえば真っ昼間から謎の意識飛びや金縛りが起きるのは、ナルコレプシーという疾患だそう。日本に多いうつ病の一症状として知ら...

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ふざけた芸術作品は普通にあるもの【マーラーの交響曲一番もお笑い】

世界的な傾向だとしても、日本国内の美術鑑賞で目立つのは、心構えの生真面目さです。作品を前に固い気持ちで、緊張するクセとか。実は、作品自体はそれほど固くないことも多いのですが。音楽の話で、たとえばクラシックのマーラー。マーラーの交響曲は時間の長い大作ぞろいで、しかも長いスパンでループする作風です。今からマーラー曲を演奏する指揮者は、やりたいテーマや独自の持ち味なしに棒を振っても、実りある公演にまとま...

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電子書籍は読み放題の定額サービスが割安【Amazonなら他の本も豊富】

電子書籍はクラウド方式でサーバー配信する電子データで、体積や重量はありません。家に置き場所が不要で、引っ越し荷物にならない利点。しかも本を一冊単位で買う以外に、定額で読み放題のサービスも用意されています。昔の貸本屋よりもずっと豊富な品ぞろえで。紙製本の時代よりはるかに安い金額を払えば、PCやスマートフォンで百万冊を片っ端に読めるから、巨大な図書館の会員みたいな感じ。立ち読みもできて、少し読んで難しか...

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絵になった絵は非創造的と理屈でわかる【でも創造作品の違和感がね】

頭でわかっても、ついて行けない現実。「絵になっているね」と好感を持つ絵は、記憶にある絵です。脳内のパターン認識と一致するからピンとくる。既視感が縁故となり作品に親しみが起きるのが、既成の概念の本来の意味です。脳は元来はオリジナルが嫌いです。絵になっているとの感慨は後向きで、創造性とは逆方向です。古い部分がウケて、新規の部分がウケない脳の宿命というか。音楽コンサートでニューアルバムの曲を演奏しても盛...

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ハロウィン論争の商業嫌いな潔癖症【誰の所得でも全体の景気は上昇】

日本で毎年輪が大きくなっていくハロウィン祭ですが、この季節の論争のお決まりが、ハロウィン祭の是非論です。騒ぎやゴミちらかしとは別の、由緒など根底的な問題。北欧ケルト文化なんぞを極東の温帯地域の国に持ってきて、何なのだ?という反対意見が多いのです。これはクリスマスやバレンタインデーなどが摩擦を受けた過去が、再来したといえるものです。よその宗教由来の文化を模倣して、原意と違う趣向に改変し、商業主義に乗...

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鑑賞する時に作品のどこに最初に注目すべきか【美術からまず離れよ】

どこかと問われるなら、作品ですと答えます。作品のどこなのかに対して変な答ですが、要は作品以外に注目しての鑑賞は失敗になるという、最大の注意点です。たとえば作品近くに金賞ラベルがあると、自由に見ることは人間には不可能です。人は情報にいちいち左右されるから。ならば金賞ラベルはじゃまだからなくせという意見は、音楽や映画ではよくあります。優れた作品かどうかは視聴者の僕らが決めるから、称賛を並べて飾ってある...

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美術絵画作品はどこまで作れば完成するのか【漫画改変魔の手塚治虫】

手塚治虫の漫画は、生前からレジェンド扱いでした。漫画雑誌に連載された後で、別の雑誌にまた連載されることがたびたび。特徴的なのは、掲載するたびに中味が改変されたことでした。手塚治虫自身がひんぱんに作り変えたからです。なぜ漫画家が発表後の作品に手を入れるのかは、たぶん週刊連載の締め切りに追われたバタバタの大忙しで、初版に不備が多いからでしょう。別の漫画家ですが、ネーム間違いや意味が通らないコマや、似た...

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芸術創造は若いほど有利か不利か【サッカーの体力と頭脳の全盛期】

若さの最大の武器が体力なのは、サッカー試合で痛感します。世界的なビッグスター選手が、徐々にレギュラーから外れサブに回り、久々の話題は下位リーグへの移籍。衰えたなあと人は言いますが、歳に勝てないのは万人共通の自然現象。若い頃に戻りたい願いも多いから、医学も若返りを一大テーマとして進歩しています。しかしもし若返ることができても、脳の中味は今のまま変えないのが、多くの第一志望ではないでしょうか。脳まで若...

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ジダーノフ批判は誰が何をこきおろした批判か【前衛音楽ヘイト政策】

『ジダーノフ批判』なる語を聞きます。ソヴィエト連邦政府が1948年に始めた、芸術の検閲と指導です。国内アーティストたちの20世紀アヴァンギャルド芸術をやめさせ、社会主義リアリズムへ転向させたプロパガンダ。このジダーノフ批判への批判が珍しいのはなぜか。クラシック音楽界のいきさつが記録され、ショスタコーヴィチの作風をソ連政府がヘイトしたプラウダ批判の、続編と考えられます。民族的で伝統的な作風へ戻させ、改心し...

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ピカソの抽象画がわからないポジショントーク【写実だけはわかるっ】

テレビの討論番組で、視聴者が「この発言には意味がない」と見切る、そのよくあるパターンはポジショントークです。立場に由来する発言。利害関係者の世論工作にすぎず、単なる私見と違い利益誘導だから。ポジショントークが多くて討論の意味が薄い例に、「中東の紛争の根本原因」「旧日本軍の世界史的意義」「少子化はなぜ起きたか」「死刑の是非」「ダーウィンの進化論の正否」などがあるでしょう。最近よく聞く世界のフェイクニ...

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