Category日本のここがクール 1/2
日本人は日本文化や芸術に無関心【二次大戦の懲罰WGIPで洗脳】
日本人はなぜ自国文化や芸術への知識も理解度もないのか。これは海外へ行った日本人が、よく他国の人から言われるらしい。『源氏物語』を読んだことがないどころか、およその内容も知らない人だらけ。相手国の人が知っているのに、日本人は知らない。当時の普通のOL相当の紫式部のキュートなイメージで、少し前に現代訳本が出て話題になりましたが、それほど広く読まれなかったような。とにかく日本人は日本のあらゆる作品が、あま...
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進駐軍が焚書した書籍が話題に【日本古来の伝統と文化を見直す契機】
すでに知られるように、戦後の日本人は左翼思想を叩き込まれました。共産主義思想がまず支持され、その後アメリカのマッカーシーの赤狩りで逆転して反共思想へ。反ソが基本で今に続きます。日本人を左翼思想へと洗脳した作戦のひとつが、進駐軍による焚書です。日本中の出版社、書店、図書館などから特定の本を没収し焼却し、読み継がれるのを阻止して日本人の脳内に情報を入れまいとした歴史です。年月経て調査が進むと、どんな本...
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ゴミみたいな弁当というパワハラ表現【高校の登山の食料を連想】
警部補が部下の警官が持参した愛妻弁当を「ゴミみたい」と言ったパワハラ以外に、拘置者の弁当の予備を常習的に食べていたとして依願退職した珍ニュースがありました。パワハラも弁当パクリも、平成のデフレ不況らしい光景です。弁当で思い出すのは、高一の時に一学年500人前後で行った大山の登山です。10台ほどのバスで長時間走り、ふもとに着いた日は雨。翌日の登山予定日は終日雨で、旅館に閉じ込められて。最終日、あきらめて...
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似たり寄ったりは問題ではない【作品に向ける悪口は難しい】
一人の画家の作品に対して「同じような作品ばかりだ」「ワンパターンになってる」「似たり寄ったり」というけなし方では、悪口になっていません。この言い方は「芸術はわからない、理解できない」現象に近いものに陥っています。ロック音楽の出始めでもそうでした。「同じ、ワンパターン、似てる」という批判では、悪い音楽の証明にならない。これはつまり全否定しているにすぎず、その分野の入り口から入れていない状態です。毎日...
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映画『東京オリンピック』の時代【芸術か記録か遠い昔の論点】
映画『東京オリンピック』は今では定評がありますが、当時は大反対の声が続出したという。最大の理由は、記録映画という従来のならわしと違いすぎるから。今日で言うアーティスティックな方向へ振った構成だからでしょう。芸術がわからない苦情でした。公式記録映画なら華やかな雰囲気を目指して、全体の素晴らしさを誇るつくりなはず。しかし市川崑監督は、視点を主催者側よりも個人に置いて、社会との関係を想像させるものにしま...
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ひとみとい+クニモンド瀧口の新興シティポップス【海外でもブーム】
最近動画サイトの推薦に並ぶのが、シティポップスと呼ばれる曲です。ニューミュージックの中でも昭和歌謡から特に遠い系統です。海外の人が竹内まりあを発見したのが発端で、1970年代末以降の日本の隠れ歌曲を発掘する流れ。日本としてはまたしても価値の逆輸入です。シティポップスはフュージョンやブラコンに乗せた和製AORで、さわやかでありながら屈折した曲調が持ち味です。コードがフォークソングとは全く違い、随所にジャズ...
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佐藤奈々子『Pillow Talk』ため息の歌【幻化したシティポップス】
佐藤奈々子という歌手が日本で幻化していると知りました。Jポップ内で知名度が低いのです。日本はアメリカと違い、アイドル大ブーム以外は続きにくい社会です。原因は通貨発行量が少ないせいでデフレ化して、国民が衣食住から手を広げる金銭余裕がないから。佐藤奈々子の『Pillow Talk』もCD化が遅れて、再評価待ちです。内容はジャズ系フュージョンに乗せた、ため息型のセクシーヴォイス。歌詞は普通で、音楽性は比較的早期のシテ...
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西城秀樹『From Tokyo』とシティポップス【好景気日本の気分】
西城秀樹といえば、郷ひろみ、野口五郎とともに、1970年代の新御三家で鳴らしたアイドル男性歌手です。彼はロック色が強く、たとえるならイギリスのロッド・スチュアートの日本版的な立ち位置で、アイドルのイメージがむしろ後年には支障だったかも知れません。その西城秀樹に不思議なアルバム『From Tokyo』というシティポップス系があります。冒頭の二曲はディスコふうフュージョン的なAORです。ファット・バーガーふうのギター...
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レナウンのファッションがコロナで会社更生法【ワンサカ娘のCMの頃】
ファッションブランドのレナウン社は1902年(明治35年)創業で、その時生まれた人は118歳です。世界にもう誰もいません。コロナ大恐慌にとどめを刺されて会社更生法へ進むらしいのです。ファッションも美術と同様に付加価値を売る分野なので、景気に直接左右されます。レナウンはコマーシャルにコストをかけてきました。今でもわりと覚えている方が多いのは、1980年代半ば以降の、『ワンサカ娘シリーズ』でインドネシアのバリ島ロ...
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日本を世界に説明するチャネルがない【相撲とさしみのウソ解説】
ネットで東アジア史を説明する中にヘイト単語を一発入れ、国内外から糾弾され言い分の全てが失墜するドジをみかけます。「XXども」などと書く自滅。説明がへたな日本人。正常に日本を世界に説明するサイトがどこかにないのか、調べたことがありました。ないらしい。きっかけは外国人の一言でした。「日本すごい」の動画で「日本はおもしろくて変わった国だ」の流れの中、海外からのSNS投稿が転載されています。そこに海外から...
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クールジャパン機構という特殊法人【日本茶カフェ解散騒動】
香港映画の中に、若い男たちが料理店に入るシーンがありました。店員が「ご注文は?」とたずねると、「んー、お茶」と答えます。別の男は「俺もお茶」と言う。やがてまた何人かが入ってきて別のテーブルで、皆が「お茶をくれ」と言います。かなり前に、中国の北京から来ていた女子留学生に、映画のお茶の正体を聞いてみました。日本だと料理を買う前提でお茶はタダだが、映画に出てくるお茶は何か、コーヒーかと。答は、普通はジャ...
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阿波おどりの国際化と地方落ち込み【地場産業と企業の未来】
阿波おどりに参加したことがあります。著者が小学生の夏に、ご当地の親せき宅に泊まり、地元の一行に加わりました。ハッピ代わりのゆかたまでは用意してもらい、二拍子の要領をまず教わり、周囲の見まねで動いてだんだん調子が出ました。自己採点は10段階で2程度。笛と鉦(しょう=かね)と太鼓の鳴り物三人組に踊り手が加わり、ドンドン、チャンカチャンカ、ピーヒャラと、口ずさみにくい謎のメロディーで、街灯が少ない夜の町を...
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イスラエルでの首相晩餐会は靴に入ったチョコレート【意味深な文化】
イスラエルの首相夫妻と日本の首相夫妻の晩餐会で、食後のスイーツにチョコレートが出た話題。一粒ずつ包まれたチョコを盛った4名分4個の器が、何と黒い紳士靴を模した金属オブジェだったという。欧米からの意見がネットにも出たようです。世界一礼儀正しい日本から訪れたトップに、何てひどいことをと。食卓に靴を置くなんてあり得ないとして、つくったシェフを批判する声もあるほど。家の中で靴を脱ぐ文化を知るからでしょう。し...
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落語は芸術の本質がわかりやすい代表【表現の裂け目の宝庫】
芸術とはこういうものだという代表に、落語があります。芸術の模範です。ただし落語家が言うには、そんな大それたものでなくて末席の大衆芸能だという。演じる人も別に立派でなく、高尚ではないからねと。このように落語を低く位置づける傾向は、芸術を高くみる庶民感覚への配慮もあるでしょう。一部の人が芸術を社会の上層へ位置づけた、それに対するカウンター的な棲み分け意識もあるでしょう。落語を芸術と呼ぶと、庶民との関係...
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曜変天目茶碗は贋作かニセモノか失敗作か【大混乱し続けた妄想議論】
テレビの鑑定番組で4番目の国宝級と認定された『曜変天目茶碗』は、最近別の番組で中国の女性陶芸家が名乗り出て、自作品を見せて一致し結論が出たそう。1400円相当だと。最初に出た疑念どおり。内外の陶芸の業者たちで、あれを本物の『曜変天目茶碗』やその失敗作と見た人は、さすがに皆無でしょう。造詣があるなしの大げさな話ではなく、犬と猫を見分けるに似た平易な事例だったからです。しかし大事なことは、あれは曜変天目の...
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フュージョン音楽は青空スムースジャズに限らず【日本のお寺の影響】
フュージョン音楽はジャズ出身で、出世魚のように呼び名が変わりました。1960年代にジャズロック、70年代にクロスオーバー、80年以降はフュージョン、90年前後にスムースジャズ。全てにまたがる典型は、スティックス・フーパー率いたアメリカのクルセイダーズ。フュージョン音楽を語る一般的な枕ことばは、さわやかで心地よく青空でハッピー。その顔役たちも軽くて影がないタイプです。好感を持たれつつも軽くみられる理由は、むろ...
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白人が和服を着た写真が日本差別とは?【理解困難なヴォーグ誌批判】
前はヴォーグ誌の表紙で、和服のモデル嬢が日本人差別だとして、アメリカ国内で糾弾されました。最近は誕生祝いで、日本の舞子さんに似たコスチュームの子どもが、同様にアメリカで糾弾されて、また日本人差別が理由。日本ではさっぱり理解できない事件でした。いずれも、差別の文脈だと理解が難しく、著作権の文脈だと簡単です。唯一の超大国アメリカには、少数民族の伝統文化や風俗を模倣して消費するどん欲さがあります。我がも...
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東京のコミックマーケットの根本的な問題はひとつ【会場建物があれ】
固有名詞で『コミケ』と略したコミックマーケットは、42年も前の昭和に始まった漫画同人オタクの祭典です。その2年前に『宇宙戦艦ヤマト』のテレビアニメが放映された気運によるもの。大学の漫画研究サークルやアニメ同好会が集まった、作品発表展示即売会です。そこに出てくる短編漫画雑誌や劇画イラスト、コスプレは、海外の日本祭でも花形になっています。ジャパン・エキスポ、ジャパン・フェスティバル、ジャパン・デーなど各...
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海外へ逃げていく日本美術の今昔【アート市場が一般化せず食えない】
「日本では現代美術に関心が低い」と言うと、すぐに反論が出るでしょう。「現代アートフェスティバルは大入りだぞ」「テレビや新聞で話題だぞ」と。しかしそれは一般化ではなく特殊化です。交流パーティーや飲み会とバーベキューにプラス、都市の喧噪からの一時脱出。日常的に現代アート作品を買い、家に飾る欧米との差は開いています。一般化したアート市場がないから、美術作品は外国へ脱出しています。実は今は、海外進出志望者...
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日本庭園を抽象絵画のように見せる古来のセンス【新緑と紅葉の樹木】

「抽象絵画はちょっと」と敬遠する人も、旅先で日本庭園を目にすると普通に「いいね」「美しい」と感じることでしょう。実物ではなく写真だとしても。その日本庭園の造園レイアウトとは別に、それを絵のように見せるビジュアルの工夫が、実は抽象絵画に似ています。外国の人が驚く日本庭園の見せ方に、旅館やホテルの和室2階に大きくガラス窓をとった借景があります。窓から何メートルか離れた向こうに広葉樹が並び、枝葉を横から...
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