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Category日本のここがクール 1/2

クールジャパン機構という特殊法人とお茶の魅力

香港映画の中に、若い男たちが料理店に入るシーンがありました。店員が「ご注文は?」とたずねると、「んー、お茶」と答えます。別の男は「俺もお茶」と言う。やがてまた何人かが入ってきて別のテーブルで、皆が「お茶をくれ」と言います。かなり前に、中国の北京から来ていた女子留学生に、映画のお茶の正体を聞いてみました。日本だと料理を買う前提でお茶はタダだが、映画に出てくるお茶は何か、コーヒーかと。答は、普通はジャ...

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阿波おどりの国際化と地方産業や地場企業の未来

阿波おどりに参加したことがあります。著者が小学生の夏に、ご当地の親せき宅に泊まり、地元の一行に加わりました。ハッピ代わりのゆかたまでは用意してもらい、二拍子の要領をまず教わり、周囲の見まねで動いてだんだん調子が出ました。自己採点は10段階で2程度。笛と鉦(しょう=かね)と太鼓の鳴り物三人組に踊り手が加わり、ドンドン、チャンカチャンカ、ピーヒャラと、口ずさみにくい謎のメロディーで、街灯が少ない夜の町...

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イスラエルでの首相晩餐会は靴に入ったチョコレート

イスラエルの首相夫妻と日本の首相夫妻の晩餐会で、食後のスイーツにチョコレートが出た話題。一粒ずつ包まれたチョコを盛った4名分4個の器が、何と黒い紳士靴を模した金属オブジェだったという。欧米からの意見がネットにも出たようです。世界一礼儀正しい日本から訪れたトップに、何てひどいことをと。食卓に靴を置くなんてあり得ないとして、つくったシェフを批判する声もあるほど。家の中で靴を脱ぐ文化を知るからでしょう。...

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落語は芸術の本質がわかりやすい代表

芸術とはこういうものだという代表に、落語があります。芸術の模範です。ただし落語家が言うには、そんな大それたものでなくて末席の大衆芸能だという。演じる人も別に立派でなく、高尚ではないからねと。このように落語を低く位置づける傾向は、芸術を高くみる庶民感覚への配慮もあるでしょう。一部の人が芸術を社会の上層へ位置づけた、それに対するカウンター的な棲み分け意識もあるでしょう。落語を芸術と呼ぶと、庶民との関係...

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曜変天目茶碗は贋作かニセモノか失敗作か

テレビの鑑定番組で4番目の国宝級と認定された『曜変天目茶碗』は、最近別の番組で中国の女性陶芸家が名乗り出て、自作品を見せて一致し結論が出たそう。1400円相当だと。最初に出た疑念どおり。内外の陶芸の業者たちで、あれを本物の『曜変天目茶碗』やその失敗作と見た人は、さすがに皆無でしょう。造詣があるなしの大げさな話ではなく、犬と猫を見分けるに似た平易な事例だったからです。しかし大事なことは、あれは曜変天...

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フュージョン音楽は青空のスムースジャズに限らず

フュージョン音楽はジャズ出身で、出世魚のように呼び名が変わりました。1960年代にジャズロック、70年代にクロスオーバー、80年以降はフュージョン、90年前後にスムースジャズ。全てにまたがる典型は、スティックス・フーパー率いたアメリカのクルセイダーズ。フュージョン音楽を語る一般的な枕ことばは、さわやかで心地よく青空でハッピー。その顔役たちも軽くて影がないタイプです。好感を持たれつつも軽くみられる理...

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白人が和服を着た写真が、日本を差別した事件になった理由

前はヴォーグ誌の表紙で、和服のモデル嬢が日本人差別だとして、アメリカ国内で糾弾されました。最近は誕生祝いで、日本の舞子さんに似たコスチュームの子どもが、同様にアメリカで糾弾されて、また日本人差別が理由。日本ではさっぱり理解できない事件でした。いずれも、差別の文脈だと理解が難しく、著作権の文脈だと簡単です。唯一の超大国アメリカには、少数民族の伝統文化や風俗を模倣して消費するどん欲さがあります。我がも...

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東京のコミックマーケットの根本的な問題はひとつ

固有名詞で『コミケ』と略したコミックマーケットは、42年も前の昭和に始まった漫画同人オタクの祭典です。その2年前に『宇宙戦艦ヤマト』のテレビアニメが放映された気運によるもの。大学の漫画研究サークルやアニメ同好会が集まった、作品発表展示即売会です。そこに出てくる短編漫画雑誌や劇画イラスト、コスプレは、海外の日本祭でも花形になっています。ジャパン・エキスポ、ジャパン・フェスティバル、ジャパン・デーなど...

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海外へ逃げていく日本美術の今昔

「日本では現代美術に関心が低い」と言うと、すぐに反論が出るでしょう。「現代アートフェスティバルは大入りだぞ」「テレビや新聞で話題だぞ」と。しかしそれは一般化ではなく特殊化です。交流パーティーや飲み会とバーベキューにプラス、都市の喧噪からの一時脱出。日常的に現代アート作品を買い、家に飾る欧米との差は開いています。一般化したアート市場がないから、美術作品は外国へ脱出しています。実は今は、海外進出志望者...

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日本庭園を抽象絵画のように見せる古来のセンス

「抽象絵画はちょっと」と敬遠する人も、旅先で日本庭園を目にすると普通に「いいね」「美しい」と感じることでしょう。実物ではなく写真だとしても。その日本庭園の造園レイアウトとは別に、それを絵のように見せるビジュアルの工夫が、実は抽象絵画に似ています。外国の人が驚く日本庭園の見せ方に、旅館やホテルの和室2階に大きくガラス窓をとった借景があります。窓から何メートルか離れた向こうに広葉樹が並び、枝葉を横から...

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日本は流れをひっくり返すことができる珍しい国

日本に、昔から続いてきたがんこな常識があります。変革なんてとうてい無理そうで、今後も永遠に続きそうで、あきらめの声が多い常識。しかし、後年にひっくり返ったものがあります。今とは逆だった当時を、今は想像しにくくなった例を二つあげます。ひとつは洋式トイレです。1960年代に洋式トイレが広まり始めた最大の理由は、市営や県営などのコンクリート造4、5階アパート、いわゆる公営団地で採用したからです。床を大き...

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楽焼き茶碗は日本式のピカソだという外国の声

『曜変天目茶碗』をきっかけに、陶芸分野への不信感や、骨董趣味への嫌悪がネットに噴出しました。前に触れた話は現代アートが同人オタク化し、国民に新興宗教的に映る懸念でした。その手の信仰世界を陶芸に感じる人が多いことが、今回ある程度わかりました。陶芸への不信は、違いのない作品に大きい価格差がついたり、見た目と逆転している場合に高まるでしょう。そういえば落語に、庶民と目利きの価値意識がすれ違うネタがありま...

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日本人の物づくり哲学にあるのは良品探求

日本の文明と文化を他国とくらべ、ほめそやす話題が何年も前から増えました。新幹線がすごいとか、コンビニのパンが最高だとか。テレビのコメンテーターは、これらは日本人が閉鎖的なナショナリズムに向かう悪い兆候だと警告しました。一方ネットでよく言われるのは、自虐史観の反動で起きた日本ヨイショだと。素直に考えれば、不景気の日本を応援しただけのような。「景気は気」という群集心理を打開しようと、明るい話題になる日...

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芸術をほめる言葉が貧困になっている文学界

「素晴らしい」「感動した」と作品をたたえ、感慨の大きさで芸術性の大きさを裏づける場面がよくあります。「絵の高い芸術性を見届けた」体験をわかりやすく表現するために、アートファンはしばしば自身の心の高まりを強調します。でも、そうした言い方は無意味なんですよ。たとえば振り込め詐欺の犯人グループは、高齢者から巧みに300万円をだまし取るのに成功したら、「素晴らしい」「感動した」と言い合ってわくかも知れませ...

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日本の浮世絵は欧米で理解されているのか

日本が誇る浮世絵の話題には虚実も多く、ヨーロッパ印象派の画家たちが浮世絵に影響を受けたという話は、ほぼウソといえます。印象派たちが愛好したのは、浮世絵に描かれていたエキゾティシズム、すなわち異国情緒あふれる物品でした。モチーフとも言います。具体的には扇子や急須、湯のみ茶碗、すだれなどのアイテム。女人画では、まげとかんざし、和服姿、はきものなど。彼らにおおっと思わせたのは、画風ではなく畳や下駄でした...

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芸術の奇才や異才を求めないのは、本当に嫉妬心なのか

日本の各分野で、奇才や異才を求める空気は希薄と言われてきました。創造的才覚に冷淡で、足の引き合いばかりしているという怒りの意見がネットでもよくあがります。他人の才能を活用せず消し去る国民性などと、内部告発的な声がとても多いのです。その声が一気に噴出したのが、STAP細胞の余波部分でした。研究所内で部下の才に嫉妬した上司たちが論文を辞退した「ストップザ天才」説が、一時は国内ネットで強く支持されました...

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音楽では一転して芸術マニアな日本人

「美術は難しい、わからない、ちょっと」は、日本の民族的な限界ではなさそうです。積年の負の遺産のかたちで、情報戦のレベルで集団迷走中と考えられ、その根拠に音楽産業との比較があります。世界の音楽産業では、日本は最重要国になっています。それもかなり古くから。音楽ソフトの売り上げが世界2位につけているだけでなく、変わった曲も追いかける柔軟性や、細部まで聴き込む鑑賞態度が、海外の音楽家に目立った影響を与えて...

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東日本大震災以降に日本のアートが欧米で注目されていて

最近の欧米国で日本の現代アートの需要が高まっていることは、あまり知られていないようです。絵画や彫刻、書や写真もです。傾向はもっと前からあったのですが、ブレイクさせたのは東日本大震災でした。東日本大震災の津波と原子力発電所の惨事で、日本を支援する輪がヨーロッパ国に広がり、文化交流活動が続いています。サブカル系とアート系とも出番が増えました。日本の特にコンテンポラリーが。日本の美術求むという潮目となり...

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日本人が欧米人より美術やら芸術が苦手な理由がない件

会社員も、自営業も、公務員も、美術と縁遠い毎日なのは、実は日本の場合です。ヨーロッパの市民は、美術に身近に触れる毎日です。画廊に限らず書店やレストランなどに、絵画や彫刻が展示されることも多く、しかもそこの作品も見られるだけでなく売れています。ヨーロッパでは、会社員も自営業も公務員も、暮らしのアクセントからコレクションまで、絵や彫刻を個人所有して、それなりにわかっているという。この差はなぜ生じたのか...

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現代アートフェスティバルの勢いをローカルから広げる

日本のこれまでの現代アートイベントは、地域への経済効果は十分であっても、美術界への効果はわずかでした。具象画の売り上げにも貢献していないし。世間一般からは二軍扱いされたのは、「現代美術はわからない」「抽象はちょっと」が国民の大多数だったからでしょう。毎度ここがネックです。そのせいか近年のフェスティバルでは、町の知名度アップや経済波及の予想金額、移住やUターン誘致を前面に出していたりもします。アート...

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