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芸術は難しい現代美術はわからない抽象絵画はちょっと・謎を理解する質問回答

美術がわからない原因を解き明かす世界初の試み。作品の意味とは?。価値とは?。画家は何を考えているのか。誰がアートをわからなくした?。ネットの理解法は正解か?。一番役立つ情報は何か?。芸術は人間に必要?。現代アートとは何?。人類の文化に何が起きている?。高度情報化ハイテク文明と芸術の関係は?。

東日本大震災をからかう高校生【日本だけの不況を話から外す不誠実】

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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
『東日本大震災の犠牲者を笑う高校生の"不謹慎テロ動画"が、大炎上』というネットニュースがありました。この事件で落胆させられたのは、悪質な高校生への批判内容の方です。個人のモラル低下を非難する声が圧倒的に多かったのです。自己責任主義の悪弊です。

日本は『失われた30年』と呼ぶ経済不調が34年目です。デフレ不況が26年目。今日より明日が貧困という26年にすっぽり入った18歳の少年は、異常な感覚や思考を余儀なくされます。崩れゆく社会に狂わされる世代です。このマクロの視点が、高校生への批判に抜けています。

経済低落の歪んだ空気に染まった若者は、狂い出して当然です。日本が健全であるかのように、常識然とした先輩たちこそ不気味です。個人の資質に話を小さくして若者を叩く仕打ちです。子どもは非常に弱い立場であり、世界で唯一デフレ国である事実を話から外したらだめ。

少年の高校は「きめ細かな心の教育による道徳心の向上をはかる」という解決策を示しましたが、脱線したコメントです。この思考を精神主義と呼びます。日本の道徳心がかっちりして世界のあらゆる人々から好評だったのは、日本経済が一億層中流だった好景気の時代です。

総中流を崩した国策は、1997年4月の通貨削減です。日本を格差社会に変えて企業、技術、特許、土地、建物、資源を売り崩して外資に買収させるという新自由主義とグローバリズムです。「今・金・自分」主義の空気で、反社会的に走る少年少女が増えても不思議はありません。

「こんな若者が増えたのはなぜ?」と不思議がるのは意地悪すぎ。中高年も、さい銭泥棒やらフィリピンからのオレオレ詐欺など狂いまくっています。世界は1973年から税金を財源としません。「日本だけが重税で国民を追いつめ、世に不道徳がまん延」と正直に言わないとだめ。
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しもやけが重度の凍傷になっても冷やし続ける?【デフレ不況の日本】

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日本の景気に関し『凍傷の寓話』をあちこちに書きました。出版本にもあります。「軽いしもやけが少しずつ重い凍傷へと進行した。この時、人はどういう解決法を試みるか」というエピソードです。軽いしもやけ程度が、なぜいつまでも治らないのか。

患部を水で冷やし続けているから一向に治りません。停滞をみた日本人はどう解決しようとしたか。水ではなく氷で冷やし始めました。当然ながら、中度の凍傷へと悪化したのです。症状がさらに悪化したのをみて「氷では手ぬるい、ドライアイスを用意しろ」と。

いずれ液体窒素へ行き着く。つまり平成の日本人の思考は「押してもだめなら、もっと押せ」でした。「押してもだめなら、引いてみろ」ではなくて。この国民性を高速道路を走る車にたとえます。

高速道路を走っても走っても目的地に着かない。それどころか、しだいに遠ざかる。日本人は「もっとスピードを上げろ」と考えるわけです。「向きが逆かも知れない、インターチェンジから一度出て、反対向きに走ってみないか」と考えることはなく。めちゃガンコ。

これが芸術のシチュエーションと似ています。いくらがんばって制作しても芸術性が入らない場合、努力不足でなく方向が逆かもという判断も考えられます。たとえば「もっときれいに、もっと美しく」だったら、創造性からはズレます。

冷静に歴史名作を見直すと、みんなが「美の結晶」と信じてきた作品群は、実は壊され汚れた反逆的な作品です。美しさの追求が歴史名作だとするのはむしろ錯覚です。そしてこの間違いは、ファインアートを美術と和訳した日本の大きいハンデです。
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テレビを見ない若者と嘘だらけの報道【ネットにも伸びた検閲の手】

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テレビを見ない持たない若者が増えた理由は、ネット情報で足りるからだけではないようです。テレビに嘘が多いからだという。ひとつは虚偽情報の流布で、一例が「高齢化で国民の負担が増えるからもっと増税が必要になる」の耳タコのフェイク報道です。

国の出費を国民が負担する時代は1973年に終わりました。政府が国民に通貨を供給し、食わせ養っていく方式に完全に入れ替わったのです。国民が負担すると考えている人は、もはや生きた化石。日本全体が化石になったのは、バブルがはじけた後でした。

国費を国民が負担する意味は、母が出す母乳を赤ちゃんが用意するナンセンスです。子が母の胸にミルクを備蓄し、母の破綻を防ぐ異常な発想です。テレビの話に戻すと、こうした虚偽の流布以上に気になるのは、情報を出さないようにする「伏せ事」の方です。

典型が、コロナワクチンの副作用の情報です。日本だけでなく世界中で同時に陰謀説が持ち上がりました。電気自動車テスラー社のイーロン・マスク氏が買収したツイッター社では、ワクチン情報の検閲を指図した団体が米国家公務員の組織だったから手に負えません。

YouTube動画サイトでも「ワクチン」と書けば検閲でBANされるから、「ワク○○」と書いた動画が増えていました。「ワ○」と書かないと自動サーチされ削除されるほど徹底され、闇をあばく流行もあります。

コロナワクチンはあまりに短時間でつくられて欠格事項が多いらしく、しかし商戦の大きさから聖域の闇構造が言われます。最近の話、アメリカの接種会場で即死が何人も出たあれ。ワクチンを四度打った日本人に教えると絶句していました。パソコンとネットに無縁だそうで。
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寒い毎日の2023年2月に地球寒冷化は禁句【SDGsで統制済み】

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あらかじめ情報を知っておいて助かった体験は普段もよくありますが、先に怪情報や偽情報を仕入れてしまう失敗もあります。2023年2月は変に寒い毎日が続きましたが、地球寒冷化の報道はなかったのでしょう。地球温暖化説を先に吹き込まれているせいもあります。

洗脳効果で卑近な例は、ロシアウクライナ戦で生じた物価上昇を誤導した経済論でした。「日本もいよいよ物価が上がり、嬉しい好景気になりました」式の誤報がラッシュでした。主流派の新自由主義経済にデフレの定義が存在しない欠陥が原因です。

インフレは2種類あります。通貨ばらまきで消費が伸びる良性デマンドプル型と、訳ありで輸入資源が高騰する悪性コストプッシュ型です。単に「インフレ」と呼ぶ粗雑な経済学のせいで、米FRBの利上げ騒動でも首脳たちの発言はラフです。学んだ教育がうんと古いからです。

日本はデフレ不況のスタグフレーションで不景気の極致なのに、好景気到来と故意に誤認されるのは増税が目的です。不景気で増税は非常識なので、好景気だと嘘を定着させる必要があるわけ。そこで消費税を無限増税できるよう、憲法に貧困を促進する義務を書く準備中です。

話を地球寒冷化に戻すと、地球温暖化はサッチャー政権下で原子力発電を推進する策略の作り話だと知られています。国連が押し進めるSDGs(持続可能な開発目標=エスディージーズ)のはしりです。開発目標とは、行政指導や商品開発のガイドラインです。

カラスは何色かをお上が定義して従わせる方式とすれば、今は「カラスは白」です。変に寒い毎日が続いても、しゃべったらアウトのしばりが利いています。この傾向は日本で「美術はわからない、芸術は難しい」が固定していく現象と似ているでしょう。
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代議士制の選挙制度と民主性の実現【アートフェア方式は民主制だが】

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今日本で起きている「世界でまれな貧困化」は、国民が選挙へ行かなくなったせいで起きています。1980年代から「このままでは政治不信が起きる」が野党の決まり文句でしたが、すでに起きた現在この言い方は陰をひそめています。

選挙には必ず固定票や組織票という、あまり変動のない確実な支持者の得票があります。大きい争点があれば支持政党のない浮動票が増えて山が動く現象が起きます。浮動票たちが、政治の無策にあきれて背を向けると、これ幸いと固定票が好き勝手をやる、それが今です。

日本では政治の構造そのものが、実は誤解されています。政治とはそもそも、有権者の一人一人が、自分に利権を与えてくれる人を当選させ、自分たちに都合がよい政治をやらせることが本来は正当なのです。

つまり候補者と投票者は、癒着して既得権を求めることこそが、正しい行動といえます。それを正しいと言い切れる理由は、投票権が18歳以上の全員にある公平性です。なので自分だけが投票をすっぽかすと、自分だけが抹殺される理屈なのです。そういう多数決の公平性です。

平成の「失われた30年」で、強者は政治献金と集票で政界とお友だちになり、弱者は投票に行かないことで、政治へのノーを主張したのです。その結果、政界は強者の願いを通して、弱者を窮地に追い込んだり殺してしまう残虐な政策を次々と法制化させました。

この問題は美術にもあるのかも知れません。海外の大型展覧会はアートフェアと呼ぶバザー、つまり美術品の売店なのであり、市民が買うことで票が入るかたちです。これは日本に定着せず、強者が「これが美だ」と下に押しつける大型展覧会の仕様は変化していません。
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日本経済を悪くする犯人はこいつさ【当代の権威者が時代の作者】

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最近おもしろい議論の動画が出ています。日本がなぜ経済成長しないのかが議題ですが、どうすれば日本経済が上向くかで、売れっ子有名評論家が「僕にはわからない」と言い出します。挑戦者は「僕にはわかり、それは通貨のばらまきだ」と訴えます。

もちろん有名評論家の言うことは間違っており、挑戦者の言うばらまきが正解です。何しろ日本以外の全ての国がすでにやってインフレ好況に改善しており、唯一日本だけがばらまきを断固拒否して、結果は唯一のデフレ不況なのだから、不透明でなく明々白々です。

ここで著者は別の解答をみつけました。まず、今の時代が好況か不況かを確認します。日本は「失われた34年」の長い不景気と、26年も続くデフレ不況で国全体が経済衰退する途上です。女性と児童の7人に1人が貧困というユニセフの報告も。

長い不景気を続け日本を倒そうとしてきた犯人は、簡単にわかります。テレビで人気のカリスマご意見番や、超有名コメンテーターたちです。なぜかといえば、その人たちの意見が主流として通っているからです。主流だからテレビのレギュラーで番を張り、仕切っているわけで。

逆に考えた方がわかりやすい。宇宙の構造で西欧社会が天動説を信じていた頃、その間違った常識を定着させた犯人は、ガリレオなわけはありません。ガリレオを極刑に処する側に立つ、主流でメジャーの権威者たちが犯人なのです。

田中角栄総理がデカい顔で威張っていた昭和に、日本は好景気でした。好景気にし向けた犯人は、田中角栄と取り巻きたちに決まっています。今は不景気だから、今デカい顔で威張る大物たちの一行が、不景気にし続けている犯人なのです。経済に無知でも、犯人はわかります。
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60年償還ルールのは日露戦争の名残だった【貧困と劣化の時代】

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世界がインフレ好況で好景気の中で、日本だけがデフレ不況で不景気です。女性と子どもが貧困で飢えている現象を「失われた30年」とも呼びます。2023年で34年目に入ります。その起点はベルリンの壁崩壊の1989年です。

1989年は日本だけの大きい変化が複数ありました。たとえば平成元年と、消費税導入です。三つの中で日本にとって最大の致命的自滅は、消費税だったと今になって発覚しています。税金は財源でないのに、財源と見立てたせいで重税のジェノサイド状態です。

それから34年たった今年2023年。新しい情報が入りました。日本経済を故意に貧困化させる「60年償還ルール」のルーツが、実は1947年の進駐軍による日本破壊以前に、1906年の日露戦争後の英国へのポンド返済が目的だった耳寄りの日本史です。

「国債発行すると子孫のツケになる」と聞く真っ赤な嘘は、「発行」という日本語を「他人の私物を借りたり盗んで差し出す」意味に受け取る、国語力低下とされます。作者にとっての版画と同じで、画家は借りたり盗んだ絵を差し出すわけでなく、自作です。

現代国は国債を償還(買入銀行へ返済)せずに、重ねて国債発行して永久に借り換えし続けます。それがやりやすい理由は、国産品を多く作れる時代だからです。政府がお金を必要なだけ刷り足し金欠が絶対に起きないのは、限界になる需給バランスがとれる時代だから。

政府が発行したお金は国民に渡り、皆が買い物しすぎれば商品が品切れになる。お金が余りすぎて宙に浮き、価値が急落します。その恐れが世界一低い国が日本です。その日本だけがお金を増やさずに削減に努める逆走で、経済衰退するお笑いコントが34年続きます。
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高齢者は各地の市街地をつくった【我々は社会基盤を残せるのか】

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最近、高齢者が多く集まる場所に顔を出したのですが、真っ先に思ったのはこれでした。「市の中心街をつくったのがこの人たちだ」と。人類も生物である以上は、今日よりも明日が繁栄するよう子孫に宝物を残します。ひとつが都市。

宝物がお金だと考える人は、別に馬鹿とか無知ということでもないのですが、よくある間違いなのです。というか嘘を教えられています。子孫に残す財産とは、社会基盤、インフラストラクチャーです。

たとえば私たちが水道の水を飲むと、腹を壊したり熱が出て、赤痢や腸チフスで死亡するようだとまずい。現実には水道の蛇口からジャーと出した水が、そのまま「おいしい水」になっている地域が日本中に多いのです。安心安全。

これはご先祖が各地に大池やダムを建造したり、江戸のように川のコースさえ変えて、さらに土中にパイプを埋め、点在させた公共ポンプ室で送水しているからです。私たちよりも先に生まれた誰かが、手間暇かけて完備させたのです。その時に使ったのがお金でした。

誰のお金を?。政府が発行したお金です。無から有へと刷り足したお金です。つまり、水道を整備すればするほど、工事費用分だけ国内のお金は増え、国民は富裕化したのです。工事するたびにお金が増え続けて、問題はないのか。あります。

増えたお金で買う商品や遊ぶサービスがないと、お金はだぶついて用なしになり、増やしても価値が急落します。そこでお金の使い道を用意します。それがマイホームや車や電器、家具に望遠鏡や楽器や釣り具や本や雑誌。博物館や動物園も。全方位が内製化できれば経済大国です。
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子どもを大事にしてきた日本【新自由主義の文脈で児童虐待】

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緊縮財政とは、故意に自国通貨の発行をサボタージュして、国民所得を下げる統治法です。消費税増税は、付加価値(利益分と内部人件費)に課税し、国民所得を吐き出させ、企業の業績を下げる統治法です。日本だけで起きているデフレ不況の直接原因が、これら二つです。

日本で続けられている理由は、国民がお金の意味を勘違いしているからです。国民は金庫にためた一万円札で国が運営されると思い込み、お金が減らないよう経済の動きを止めることを希望しています。経済規模が小さいほど、紙幣の無駄な減少が防げるとの感覚です。

江戸時代は現代にくらべて貧しいと想像するのが今の感覚ですが、当時来日した外国人の日記や手記に必ずあったのが、子どもが非常に大切にされていた国だとする記録です。今も残る風習が、夫が妻を「母さん」などと呼ぶ慣習です。

過去にこれを意味不明と論じたりしましたが、家庭が子どもを中心に考えられてきた時代の名残です。昭和の終わり頃だったか「家庭は夫婦が中心であり、子はわき役でよい」式の転換が唱えられました。たとえばディンクス(ダブルインカム・ノーキッズ)とか。

これは緊縮財政と消費税増税から10年程度で起きた、貧困化して子育てコストが出せない表れです。人間の生き方の用語ではなく、右肩下がりや国家斜陽の経済用語です。自己責任がミーイズムの方角へ先鋭化した「無責任主義」の一例で、要はヤケクソ。

つまり日本経済を故意に低落させ、国内資産を外資に投げ売らせるよう仕向ける圧がまずあります。それで生じた所得減と貧困化で、親が子を持つ負担が肥大化し、お荷物になって捨てたくなる流れが生じたのです。この文脈で児童虐待を読まないと脱線します。
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コストプッシュ型インフレと美術家【物価は上がり賃金は下がる】

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日本で起きている物価上昇を「インフレ」と呼ぶのは、今や全く間違いといえるものです。というのは、インフレには二種類あり、良性のデマンドプル型インフレと、悪性のコストプッシュ型インフレは、善悪が正反対だからです。

良性インフレは、自国通貨のばらまきで生じる買い物ブームで、製造者や店が強気価格に値上げする現象です。儲けは多少でも従業員に還元され、所得が上がります。悪性インフレは石油や小麦の原価が上げられ、上昇分の儲けは輸出国が全て得るから、日本は貧困化します。

この二つを分けずに単に「日本にインフレが起きている」と言っても、無意味です。似ているのは体温の上昇です。良性インフレは、運動して起きた体温上昇だから、冷水シャワーをあびたい。しかし悪性インフレは、感染症にかかった体温上昇に似て、水あびは絶対だめ。

日本銀行をめぐるせめぎ合いは、感染症の体温上昇に対し日銀が温水をかけ続けたのを、「世界にならって冷水をあびせろ」とそそのかしています。日銀だけが正常思考で、他は狂った暴走です。それで日銀叩きがブームだったわけです。

2000年代からよく聞いた「世界同時不況」は、前回の世界的なコストプッシュ型インフレである1970年代の「オイルショック」が起点でした。大阪万博の直後に不況に入ったのです。その後は便乗した新自由主義によって、世界は貧困化と格差拡大を強いられました。

画像が出回る「アフリカ国の飢餓」もそうで、グローバル穀物メジャーの策謀です。コストプッシュ型インフレで気をつけるべきは、メーカーや店は被害者だから値上げ批判は無意味。世界は新自由主義に毒され、政府財政出動を縮小する策謀にやられ続けています。
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進駐軍が焚書した書籍が話題に【日本古来の伝統と文化を見直す契機】

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すでに知られるように、戦後の日本人は左翼思想を叩き込まれました。共産主義思想がまず支持され、その後アメリカのマッカーシーの赤狩りで逆転して反共思想へ。反ソが基本で今に続きます。左翼思想の洗脳で功を奏したのが、進駐軍による焚書です。

日本中の出版社、書店、図書館などから特定の本を没収し焼却し、読み継がれるのを阻止して日本人の脳内に情報を入れまいとした歴史です。年月経て調査が進むと、どんな本が連合国に不都合な内容だったのかが分析され、再出版されてAmazonに並んでいるそう。

意外でなく納得できるのが、今日のビジネス書のネタに多い織田信長、豊臣秀吉、徳川家康らの海外活動、国際外交の記録文書でした。そんな先人の歴史を消した動機は、日本を含むアジア国を列強の植民地にさせなかった史実と、功績も後世に伝えさせない目的でしょう。

連合国の頭を悩ませたのは、過去の日本が外国に温かい振る舞いだった流れと、他国に援助してきた歴史でした。暴力的な国民性が戦争を起こした筋書きに合わず、正確な日本人像は不都合な真実です。来日の体験と矛盾する指摘は外国人が言い出します。

たとえば日本は19世紀に「人種差別禁止」を国際連盟に提案しますが、植民地や人身売買の都合がある強国に却下されます。こうした日本の善行は「日本は悪の枢軸だ」論と整合しないので、古文書を焼き払うよう判断したわけです。

興味深いのは『真珠湾』の本です。戦中に米ルーズベルト大統領が調査した真珠湾攻撃の記録で、早くから米側が攻撃を察知した記述があり、和訳本を焼きました。焚書する側が書いた本も焚書したという。美術でいえば、ヒトラーの『退廃芸術展』を連想させます。
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自分に似た人が世界に3人いる?【違いを見分ける目が育つ不思議】

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世界には自分と見かけがそっくりの人があと2人いて、計3人がほとんど同一人物に見えるという説があります。これを聞いた方は、疑問に思われるかも知れません。なぜ20人や1700人ではなく、わずか3人なのか。

それは一人一人の顔が非常に異なっているからでしょう。スポーツ選手なども集まってみると、ウリ二つの人はほとんどいなくて、互いにかなり違う顔です。一人を見ていると納得がいっても、別の人を見るとものすごく違います。日常的であれ、奇妙な体験です。

もし似ていると、普段からとても困ります。毎日人まちがいし続けて、帰宅した家人がニセモノのような気がしたり、相当にストレスがたまるでしょう。もし神がいるのなら、見分けやすいように顔がそれぞれ違うようにしたと思えます。

逆にお互いに顔をよく見て暮らしているから、脳が細かい違いに敏感になり、分析力が身につくよう発達したとも考えられます。人々がもし互いの手を見て暮らすならば、手の違いに敏感になって細かく見分けるようになる説です。手相占い師がそうでしょう。

この説は美術鑑賞にもいえて、普段から作品をよく見ている人は細かい違いを見分けて、別作品と受け取る着目が細かいわけです。普段見ていない人は、十把一絡げに「みんないっしょ」となるでしょう。

別に美術に限らず、「クラシック音楽は皆いっしょ」「ロックも同じ」「ジャズも」という人がいるなら、音楽と縁遠い人とわかるわけです。人生の隠れた目標に、物ごとの違いがわかる人になりたい願望があり、芸術がわかればいいなという思いも多いのかも知れません。
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ツイッタートレンド#税は財源ではない【#政府の赤字はみんなの黒字】

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美術は好景気のシンボルであり、景気上昇のうねりの初段に、アートの活発化が起きる傾向が美術史にみられます。商業の膨張に連動した西洋ルネサンス運動もそうでした。今の日本はちょうど正反対で、34年目に入ったデフレ不況でアートから去る人が続出します。

著者は海外美術展に参加された会員様に正月の年始メールを送っていますが、やはり返信があるのです。「美術をやめましたので今後はメールはいりません」と。やめる理由は、たいがいリストラか介護がどこかに関係しているようです。

国策の通貨削減による経済収縮(デフレ現象)で、国全体の金回りが無限に縮小する当然の帰結です。では今年も暗いのかといえば、国民が知識をつけ始める急な動きが、昨年から広がりました。ツイッタートレンドにも表れています。

ツイッタートレンド入りのハッシュタグ「#税は財源ではない」です。税金が財源でない理由は、独立国には通貨発行権があり、自国通貨だけは不足しないからです。つまり不足の訴えはお芝居。日本が1億ドル用意するコストは1億ドルで、1兆円用意するコストは0円です。

トレンド入りは増え「#政府の赤字はみんなの黒字」は、ちょっとおもしろい。青色申告に使う複式簿記の話です。自国通貨を政府が発行すると、そのお金はばらまかれ国民のサイフに入ります。国民が黒字になるから、政府の通貨発行額は赤字で記帳します。

その赤字を「国の借金で日本は破綻する」と偽ったのが、新自由主義のレントシーキングです。総裁選の「新自由主義からの転換」で表に出ました。新自由主義は市場原理にまかせて福祉を葬る思想で、通貨発行を阻止する貧困化作戦です。誰が何が目的かは、また今度。

ツイッタートレンド #税は財源ではない

ツイッタートレンド #政府の赤字はみんなの黒字
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美術の傑作はどうして生まれるのか【神が降りる確率も偶然】

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著者の本が美術評論の本と多少でも違うのは、ソース源が美術を作る側の人間だという点です。評論に多々みられる、憶測や空想した部分を言葉でつないで、机上でまとめた美文とは違います。

作品を作る者の心理描写も、作家から聞いた話が多い。時には自身の事情を告白し、制作者の心の内まで入り、時にしつこく核心に迫ることもあります。絵や彫刻を作らない評論家が書いた本よりも、整然としていないでしょう。

たとえば傑作絵画が生まれたとして、それを生んだ決め手は何だったのかは、鑑賞者側は共通した想像をやってしまうのです。実際には、かなり偶然が左右しています。多くの場合、作品がそうなった理由は特になく、たまたまの思いつきが実際です。

作る回を重ねると洗練していく面もあります。一発で当てたわけではなく、類似作を何度も作っているから傑作に近づいたのも確かです。それでも名作は作る側にとって偶然の重なりと、複数回試したうちの確率的な当たりというだけです。

それに対して作らない側の人たちがよくやる解釈は、社会背景に関連づける方法です。今の時代が暗いから、暗い絵になったなどの物語の立て方も多いわけです。作者はきちんとした正解を持っているわけでもないから、反論せずに放置することになるのでしょう。

たまたまの結果以上に深い必然性はないから、作者本人も気づかないことがあります。そんな前提で、著者が他の画家の作品を見る時は、埋もれた何かを見つける見方が多くなります。作者が隅に置いている要素はないかというのも。
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超能力と手品をいっしょにしないでの要望【経済にだまされる日本人】

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ネット動画に手品の種明かしがよくあります。視聴者からのコメントに「人間不信になった」との不可解な声がありました。その人は、かつて知人がスプーンを曲げたのを見て、超能力だと思ったそう。後で動画を見て初めて、超能力ではなく市販の手品道具だったと知ったのです。

知人は手品であることを隠して、僕に超能力だと思わせ続けた。嘘をついて平然としていたその態度が、今になって腹が立って人間不信に陥ったという声です。この訴えをみると、むしろ本物の超能力だと信じ続けた反応が信じがたい。疑いもしないとは。

別の声はさらにすごい。手品の種を明かす動画の作者を批判しているのです。その批判は「本物とニセモノを混同しないでくれ」です。「プロたちは手品などではなく本物の奇跡を起こしているのに、この動画ではプロにも種や仕掛けがあるかのように思わせている」と。

超能力を使える人たちが現実にいるのに、それを手品であるかのように思わせるこの動画は罪深い、と訴えているわけです。スプーンに仕掛けがしてあるのは素人だけであり、プロは仕掛けなしに超能力で曲げたり折ったりしているのに、その能力を汚すなという憤りです。

著者が出している本の中に、手品を楽しめない日本人の傾向に触れた回がありました。そのメカニズムとして、自分が感じたことを正当で正義だと信じすぎる国民性があります。これがカルト教団の繁栄やオレオレ詐欺の成功を助けている気がします。

日本国民が国家経済で嘘を教育され、だまされっぷりのすさまじさが、国をこんなにも弱体化させた悲惨さを、この3年ほど書いてきました。日本以外の国は「国費は国民負担でない」「税は財源ではない」です。財源は新規通貨発行の増分なので、日本のように重税ではない。
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防衛増税と国民の責任を言い出す一億総逆走【税は財源ではない】

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「国の経費は国民が負担する」式の日本の常識は世界の非常識で、この国をあげた曲解で「失われた30年」が延々と続いています。残り12日で34年目に入るのも確定済み。通貨発行権は政府だけにあり、企業や家庭や個人にはありません。国民が国費を払う負担は悪い冗談です。

お金を発行すれば犯罪になる国民が、政府にお金を進呈する発想は狂っています。発行できない者が発行者に、発行物を与える悪い冗談です。版画で考えれば、お客でなく作者が供給するに決まっています。母が子に飲ませる母乳を、子が母に上納する前提の日本財政はおかしい。

その間違った勢いで、防衛増税を言い出しました。国民は「防衛費は保育所の建設と同じで国債で円を発行するだけさ」と言わないといけないのに言えない。子が母にミルクを与え、そのミルクを母が子に飲ませる思考から今も抜け出せないからです。

国民がやる政策批判は「まずは政治家を減らせよ」という勘違いです。議員や公務員の歳費や給与やボーナスは、全額を国債発行で出します。国債発行は自国通貨の供給なのであり、供給する作業を政府財政出動と呼び、日本以外の成長戦略がこれです。

では国民は何に責任を持ち、何を負担すべきか。商品の生産に決まっています。政府がくれたお金で買う商品を、国民が作らないと誰が作るのか。多分野、多品種、多量、高速に作る生産力が高い国は、政府が自国通貨を多く発行しても商品が品薄にならず、経済大国になります。

日本以外の国は、政府職員がボタンを押して通貨増量し、コロナ恐慌を脱して好景気に戻しています。日本だけは逆の通貨削減を続けており、国民は、高齢者や障がい者を税の無駄とみて八つ当たり。国の金不足を訴えるお芝居を、国民は現実なのだと思い込んでいます。
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映画『2001年宇宙の旅』を分析する鑑賞【意味に正解はない前提】

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映画『2001年宇宙の旅』は、有名俳優が出ていないことでも有名です。一人生き残ったボーマン船長役のキア・デュリア氏も、宇宙空間で暗殺されたプール副操縦士役のゲイリー・ロックウッド氏も、現在も存命で伝説化していません。

映画は伝説化し、二つの謎解きが今も続きます。「人工知能のHAL9000はなぜ暴走したか」「ボーマン船長に何が起きたか」。著者は学校の特別講義で、レーザーディスクのスクリーン映写で見ました。でもこれら謎解きへ気持ちが向かわなかった覚えがあります。

前半のトリック撮影による宇宙生活の描写が冗長ぎみなので、説明型の映画ではないと感じたからです。ミステリー映画の伏線が特になかったし、犯人捜しの推理を始めると監督の意図から外れる気がしたのです。浮遊イメージに近い映画と受け取りました。

しかし世界中で、映画内の出来事の理由や意味を探る解説が多くみられます。投稿コメントに「正解は監督だけが知っている」という前提の思考が多くあります。映画は元々解説ナレーションを多く用意していて、編集途中で説明なしに変更し、後で出した小説で解説しました。

作者は作品の意味を決めない方が作りやすいものです。たとえば著者の絵画でも、意味を込めることはまずありません。言葉で説明する小説とは違い、ビジュアル系の表現物はポストモダン的なあいまいさで作られる傾向があり、厳密なつじつま合わせは制約になりやすいから。

『2001年宇宙の旅』は、通常の35ミリでなく70ミリフィルムで撮影され、ゆっくりしたテンポにすることで、画面の隅々まで鑑賞者が目視できるようにしてあります。絵画的な世界だからセリフも追えず、難解だとの世評を聞いて映画を敬遠する人が今は多いと知りました。
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画集をひとつ出版しました【まだまだハードルがあり整備が必要】

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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
12月に入ってすぐ、一冊の画集をAmazonから出版しました。電子書籍を作る手間は、活字本よりは画集や写真集が多く、画質の加減や裏ワザ的な技術の実験も必要で、先延ばしにしていました。結局活字本の6年遅れでやっと試しました。

画集を作れるソフトは様々あり、今回はソフトを5種類使っています。ところが入稿データをページ順に並べる専用ソフトは、市販でないせいもあり不具合が目立ち、何度も立ち往生しました。バグが出る法則も確かめながら、ノロノロと寄り道した作業になりました。

電子書籍を読んだお客の不満で意外に多いのは、文字がつぶれて見えないことらしく。つまり紙書籍をスキャナー撮影した復刻版が多いみたいで、注釈の小さい字はあきらめるみたいな話です。90年代以降のDTP版下があっても、電子入稿データへ変換できない場合も多いから。

データがきれいでも大容量だと、通信コストがロイヤリティーから減額されます。大きめ画像を高圧縮するか、小さめ画像を低圧縮するかは、画像によりけりで試行錯誤がいります。十分きれいに見せるには、電子入稿データは職人的にならざるを得ません。

気になったのは、こうしたソフトは主にアメリカ製であり、日本語化が不十分な点です。バグもそこに関係あったり、英語版だと起きないのかも知れません。日本でソフトが生まれ改良された勢いは、好景気だった1996年とくらべるまでもなく。

2000年代の日本でも、電子出版へ急いで移行せよという声をよく聞きました。ペーパーレス指向ですが、結局、日本のデフレ続きで出版業はジリ貧で、政府財政出動したアメリカに飲み込まれました。ソニー社がやるべき音楽配信を、Apple社が余裕で進めたのと同じ構図です。
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音楽のメロディーの枯渇は明らかに起きている【創造のニッチ化】

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イタリア製西部劇をアメリカではスパゲッティー・ウェスタンと言い、日本ではマカロニ・ウェスタンと呼びます。アメリカの西部劇との違いは、ならず者集団のむごいリンチのシーンを含んで、おたずね者を始末する賞金かせぎの多さ。最近『怒りの荒野』の短縮版を見ました。

マカロニ映画が全般に言われるのは、サウンドトラック曲の良さです。傑作曲が集中しています。同じ1960年代の別ジャンルの映画も、音楽が光るものが多い。1960年代はもう50年も前なので、映画が斬新であっても全てがローテクの時代です。

その頃の音楽は、まだやれることが多く残されている時代だったと考えられます。つまり、作曲家にメロディーが浮かべば、それがオリジナルとして通りやすい程度に、ポピュラー音楽の全体数量が多くはなかった時代といえます。

これが70年、80年、90年代と、音楽が大量につくられるうちに、絶妙なメロディーが発見しつくされてしまい、どこかで聴いたものに似るか、凡作にとどまる確率が高まったと思えます。メロディーがないラップやヒップホップは、その回避策かも。

現代の作曲家の能力が落ちたのでなく、12音階で目新しいものを作り出すだけの、埋もれた組み合わせが残っていない理屈です。これはもう明らかに後から生まれた者が不利です。60年代の優れた曲を聴くと、今の作曲家のやりにくさに同情するばかりです。

同様の現象は美術にもいえて、少しでも差異化を大きくとるアイデアしか創造の余地がない気がします。しかし海外展を続けて感じたことは、そもそも芸術の香りという次元の希少性は厳然と残されています。造形の目新しさとはまた別に、表現される内容の余地は広大です。
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1円玉を製造すると何円かかるのか【金本位制と管理通貨制度の違い】

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1円と4円の関係が二つありました。ひとつは道に落ちている1円玉を拾うなという説です。拾うためにかがんで立ち上がるのに、人体が消費するカロリーが4円分になるから。

もうひとつは1円玉の製造費が4円かかる説でした。作れば作るほど損するという発想で、国のやることは意味不明の無駄が多いものだとして、昔から疑問が言われてきました。

当然ながら、1円玉の製造に何円かかろうが、問題はありません。製造コストが高すぎるなら工業力が足りない問題として合理化の対象になりますが。製造費が1円を超えてしまうから無意味だというのは、近世の金本位制より前からあった「金属主義」の誤りです。

1円玉の機能は、市場で売買する際の端数を決済するための道具で、単にツールです。採算を合わせないといけない商品とは違います。昔のようにお金に物質の価値を持たせる方式が「実物貨幣論」「商品貨幣論」と呼ぶ思想です。

イギリスの「ソブリン金貨」が典型です。金貨の価値は、黄金の含有量で決まるレアメタルの価値と、記された額面が示す信用的な価値の二つが交錯しているのです。レアメタルの価値を省いたものが本当のお金の意味であり、「信用貨幣論」と呼ぶ現代の高度なお金です。

「だったらお金は刷り放題で増やせて、おかしくね?」と疑問を持ちますね。それはミクロの思考であり、個人の打ち出の小づちは違法です。自国通貨は政府だけが発行権を持ち、国民に供給するお金を国債と呼びます。数字だけで姿がない、見えないデジタル版画です。
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