抽象画がわかる人は何を考えているのか
2017-03-03 Fri 02:18
「具象画のみわかる」という人はいても、「抽象画のみわかる」という人はいませんよね。抽象画がわかれば、具象画もわかるから。抽は具をカバーし、具は抽を必ずしもカバーしない。

つまり抽象画がわかれば、全ての絵がわかり、芸術の全体像が読める。これがどういう話になるかといえば、具象のみわかる状態は、脳の一部が機能停止している疑いです。こんな話は、美術界で誰もやりません。脳科学界なら平気でも、美術界では苦手な話なのでしょう。

「抽象なんて全然わからん」という人は、「それならわかる人は、抽象画をどう見ているのか?」と疑問を持つのもよいでしょう。実は一番多いのは、音楽を聴くように絵を見ているという回答です。わかる人たちは、絵を分析していませんでした。「これは何?」と分析しない。

大脳の左脳と右脳の機能分担はあるそうです。が、どちらを優先するかで、タイプが分かれる説はウソと近年わかっています。ただ、脳の思考がスイッチみたいに切り替わる瞬間は、普通に体験します。誰でも日常的に抽象思考を使っています。『曜変天目茶碗』も、「抽象だからわからない」という話題には向かっていません。

脳の思考が大変化する体験のひとつが、いじわるクイズです。答を知る人と知らない人の落差がすごい。クイズが解けずに答を聞くと、「そんな発想もあるのか」と別世界が認知範囲の外に開けていることに気づきます。「それだけのことだったのか」と拍子抜けが起きることも。

謎かけの極致は超能力で、種明かしを知った人はしばしば混乱します。答の方が信じられなかったり、認知のずれが解消しにくい。が、抽象画がわかった時には、このような混乱も拍子抜けも起きません。具象を抽象に含めて認識し、スイッチショックが小さいと考えられます。
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