絵に額縁をつけない展覧会はまずいのか
2016-11-07 Mon 00:58
日本の公募展は、絵画に略式の額縁をつける条件が普通です。ないとキャンバス側面に布が見え、絵具付着や釘も錆びていたりで体裁も悪いからでしょう。大学でやる絵画展でも、学生は額縁の調達に悩みます。

学生とて高価な額やアルミフレーム類を自腹や部費で買い、側面を隠して本格的な絵に見せようとします。廉価なアルミの仮ワクも、キャンバス一式より値段が高いので負担でした。木材を買ってノコギリで切り、キャンバスの四周に釘で打ちつけた経費節減もよくあって。

その学生がヨーロッパの展示に参加すれば、さらに見栄えのよい額縁が必要かといえば逆で、むき出しの絵でよかったりもします。理由は、それぞれの展示会の目的どおりです。日本では見世物だから体裁重視で、ヨーロッパでは売り物だから内容重視です。

日本では、額縁がないと売りにくいという声も耳にしますが、これは自力調達が困難なせいもあるでしょう。美術作品の売買が盛んでない日本では、バラ買いが流行るわけもなく、全てがそろったオールインワンのキットが好まれます。

ヨーロッパでは売買が盛んなので、立派そうに見せる額縁効果は日本ほど効き目がありません。市民は、脳内で自分流の額縁をつけます。好みの額縁を選ぶ楽しみや特注する楽しみもあり、額縁店もたくさんあって値段も手ごろです。盛んな国は全てが違います。

こちらでも実際にやっていて、ヨーロッパの会場で作品を額縁に入れても、売れ行きは同じでした。会場風景写真がサマになるメリットはあっても、販売促進の効果はみられません。同時にビニール袋入り作品も用意してテーブルに重ね置きしておくと、さっさと掘り出されて次々買われてしまいました。
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