音楽では一転して芸術マニアな日本人
2016-11-01 Tue 00:17
「美術は難しい、わからない、ちょっと」は、日本の民族的な限界ではなさそうです。積年の負の遺産のかたちで、情報戦のレベルで集団迷走中と考えられ、その根拠に音楽産業との比較があります。

世界の音楽産業では、日本は最重要国になっています。それもかなり古くから。音楽ソフトの売り上げが世界2位につけているだけでなく、変わった曲も追いかける柔軟性や、細部まで聴き込む鑑賞態度が、海外の音楽家に目立った影響を与えてきました。

欧米で売れず日本だけで買われ、大物になれたジャズ系、ロック系ミュージシャンとか。本国で聞き流されていたテクニシャンが、日本人の傾聴ぶりに感化され腕を磨き直したとか。クラシックのマエストロも、日本想定の新解釈を練ってくるとか。日本を第二の故郷と呼ぶ海外音楽人も目立ちます。

どんなレアなアルバムも一度は日本盤が出ると知って、アメリカのミュージシャンがソフト買い出しで来日するケースも話題でした。東京のCD店から直接段ボール箱をいくつも、遠い国の自宅へ郵送したという。アメリカよりも日本に何でもあるから。

情報発信はともかく、情報受信では日本は音楽作品が売れる国です。広く深い関心は音楽で起き、美術では起きず。国内でよく言われた「音が苦」は実は深刻でなく、「美が苦」の方が何倍も深刻だったのです。

「音楽より美術の方がわかりにくいものさ」というジャンル特性の差があるにしても、欧米では庶民が音楽ソフトと同然に美術作品を購入し、アートが一般化しています。だから日本の現代作品も欧米へ持って行くと売れる。日本の美術界と何が違うのか、注目もできるでしょう。
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