日本にノーベル賞を受賞した女性がいない理由
2016-10-14 Fri 00:29
日本でノーベル賞を受けた人は、全員が男性です。あるコメンテーターは、この片寄りが起きている最大の理由として、大学の理科系に占める女性の割合が小さい、つまり理系の女子大生、いわゆるリケジョが少ないことを長文で書いていました。

その結論に素直に納得する人も多いと思いますが、「ん?、んん?」と感じる人もいませんか。たぶん多いはず。だいたいはわかるが、何か的を射ていない、確かにそんな気は一応するけれど、なんか違うぞと。

その手の話の回し方は、政治、経済、社会の分析でもよく見かけます。やはりロジックが変なのです。理系へ進学する女性が少ない現象と、ノーベル物理学賞の女性がいない現象は、同じ現象だからです。同じ現象の一面と別面を、理由と結果に分けても無意味です。

川があふれて洪水が起きた最大の理由は、流域の水位が異常に上がったことだと説明するようなものです。こうした、分析になっていない奇妙な分析論は、アートでもたいへん多いのです。「ん?何か違うぞ」という美術話が、国民の前に山積みな現実があります。

ノーベル賞には、理科系だけでなく文科系もありますよね。女子大生も多い学部学科で、ノーベル文学賞、経済学賞、平和賞に日本の女性が輝いてもかまわないわけで。

コラムは本一冊書くよりも精度が下がるとしても、的を外して単語の雰囲気で空納得するオピニオンの氾濫は、国民への好ましくない教育効果になるでしょう。美術論に多いトートロジー(同意語の重複)的な話術など、説明する先生が混乱を増やしている面があるのです。
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