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今日から3日間は東京JAZZ。夏の最後の音楽祭。そこで披露される「コンテンポラリージャズ」の基盤にある「モダンジャズ」は、主に1950年代のジャズ黄金時代の音楽です。現代美術の前身の近代美術みたいな感じ。当時「ハードバップ」の名がつきました。

これはダメ用語でした。ハードと呼んでもギンギンでなく、ラッパがのんびり鳴るだるい曲も多いから、語感が合わず。ドビュッシーの印象派音楽よりひどい。そのモダンジャズ当初から続く一人が、ベニー・ゴルソンというテナーサックスプレイヤーです。

ところがベニー・ゴルソンの価値は、ほぼ作曲と編曲で築かれたものです。この人しか思いつかない妙にクセのあるメロディー展開で、なかなかの才人です。その一方で、テナーサックスの腕には疑問符がついて回りました。

一般にテナーサックスへ期待するスタイルと合わない、すき間の演奏だったからです。リスナーが期待するテナーのスタイルは、歴史的に二つに分かれていました。コールマン・ホーキンス型と、レスター・ヤング型です。

前者は豪快で無骨、後者は繊細で柔軟。後の新人はどちらかに分類されてきました。ベニー・ゴルソンは分類しにくいから、過小評価となったわけです。高齢の80代の演奏でも分類しにくい特異な演奏が聴けて、すぐに「んっ、来たな」とわかります。

どんな表現物も「らしい」タイプに興味が集まり、無意識にそこを基準に他を評価します。「らしくない」作品はわからない人が増えたり賛否が分かれ、評価が決まらず先送りになるのが普通。ベニー・ゴルソンも晩年にやっと演奏の評価も上がりました。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?