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133年前のゴッホは引きこもらずに、作品をがんがん市場に出しました。公募コンテスト展やアンダパンダン展で、存在は知られていた説もあり。例のあいつを今度も笑おうと、市民に変な話題性ができて。

ゴッホの生前に絵を買った人は、知人であった詩人の姉だけでした。縁故であれ売れたゴッホの成績は、作品を市場に出さずにいた著者よりは高い。しかし二作目が出ず、奇行に走り早死にすることに。

そこで気になる謎があります。当時の人はゴッホを買わずに、何を買ったのか。ゴッホを笑った美術ファンたちは、どの絵なら感動したのか。答は簡単で、普通に当時の売り絵を買っています。どの国でも、圧倒的に売れるのは売り絵です。その名のとおり売れる。

「売り絵」は商用の普及作品を指し、売れ線の絵に一致するでしょう。画商が売り絵と言えば創造性を保証しない意味で、しかし蔑称に聞こえてもB級ではなく立派なA級です。当代ユーザーが愛する好作品です。大勢がピンときてなじめる、絵らしい絵。苦情が出ない、心のこもったアカデミズムが売り絵の内訳です。

ゴッホの時代にも、市民の趣味のど真ん中にストライクを入れる器用で達者な流行画家がいて、何百枚もヒットを飛ばしています。オリコンなら名匠ですが美術は例外なのか、売り絵にボロ負けして詰んだゴッホのみ歴史に残り、巨匠に上がりました。

著者が他人の作品を外国で売る時は、売り絵でない実験的創造者の切り出し方をとります。そこに食指が動く層がいるはずだと見込むと、結果が出たからです。狭いゾーンですが、国内とは違う方法をとります。
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Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?