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ギャラリーに絵を置いて売るのに、なぜ画家がお金を払う必要があるのか。それは絵を売っても赤字だからです。画家が払わないとギャラリーは即座に倒産して消えるから、画家は展示場所を失います。

そういう理屈なら、他にもある気がしませんか。たとえば駆け出しのロックバンドは、自費でコンサート会場の料金を払います。お客ではなく演奏する側が費用の大半を負担します。チケットを売っても黒字にならないからで、画家と同じ境遇です。

創作表現物に限りません。菓子にスーパーの棚争いがあります。明治やグリコの菓子なら、店に当然のごとく置いてもらえます。しかし毘沙門製菓など、知られない菓子は置いてもらえません。置けば置くほど店が赤字になるから。

そこで試験的に置いてもらうために、菓子メーカー側が店にお金を払うことがあります。この棚代に相当する礼金をリベートやキックバックと呼ぶのは、各種業界人が裏話で語る経済というわけです。美術とロックだけが異常なのではなく、菓子類も同様です。

多くのアートギャラリーは超有名でない画家が市民と接する場で、自腹のロックバンドと似た理屈です。画家自身はそれを理解していますが、確かに整備された他分野からの目には、美術の原始的な部分は目立ちます。定価がないとか、全体にラフです。

日本に欧米のような一般化した美術市場はなく、さっぱり売れない毎日です。売れるのは東京の一部がやっと。企画するだけ無駄で、だからレンタルギャラリーが日本には多いのです。場所だけ貸して、後はご自由にと。ノー企画。国民が美術をなぜ買わないかが焦点です。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?