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24時間365日営業しているコンビニエンス・ストアーを、夜は閉めてはどうかという意見が急増しました。買う客も少ないし、電気も無駄だし。この意見はたいへん重要です。なぜなら店舗の深夜営業は、景気そのものだから。

24時間営業を支持する意見が多いその時は、好景気です。24時間は時代に合わないという意見が増えたら、不景気の最中です。深夜営業はやめようという意見が続出する2018年3月現在は、日本の不景気がなお進行中とわかります。日常の空気は正直です。

好景気に転じたと上層部が言い出し、株価の上昇やタックスヘイブンの人気を強調しても、ばればれ。よろず屋さんの営業時間に国民が何を感じるかが、偽りなき実態です。24時間やめろコールは、不景気の証しそのもの。日常の空気は正直です。

深夜営業の背後には深夜働くビジネスマンがいて、その層が厚かった頃は過労の毎日でした。そして彼ら彼女らは、遅くまで働くことが楽しかったのです。残業代がふくらみ高級外車も買えたし、国づくりになる手ごたえも大きく、楽しく充実した長時間労働でした。病気や自殺に結びつかない働き過ぎが、好景気の証明でした。

空気にウソ偽りがない現象は、美術にもあります。たとえばアンケート調査すると、美術にもっと親しみたい、もっと身近に理解したいという回答が多いのです。しかし言ったそばから敬遠が始まる実態は、ギャラリー客数やネットアクセス数でばればれ。日常の空気は正直です。

美術に関心を持ちたい、でも関心が持てない。この落差が生じる理由はひとつ、実際に目にするアート作品が期待外れだからだと著者は考えました。好こうとして、見てがっかり。斬新というよりショボいからだと率直に告げたのがこの本で。調査よりも、日常の空気は正直です。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?