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欧米のアートと言えば、イメージは何となく決まります。しかし実は、欧と米に大きい違いがあります。アメリカの現代アートは概してポップで、俗悪な目立ち方の突出が現代らしさを誇っています。

アメリカの近代美術史は、具象に執着し続けた日本と似た事情でした。アメリカ移民の保守的な面に起因するものです。アメリカ人は破天荒なリベラルに思えますが、内部ではヨーロッパのコピーにとどまったのが近代まで。

マルセル・デュシャンを評価し、ピカソの『アビニョンの娘たち』を購入して、世界屈指の現代美術立国になったわけです。それをトーキョーが先にやれば、今のNYアートの地位を得ていました。「現代アートを目指すならニッポンを目指せ」となったことでしょう。

ポップはイギリスで始まり、アメリカの特徴になりました。英語圏型。ポップはヨーロッパ伝統の否定で、ひとつは芸術性を解消してデザインへシフトしました。商用グラフィックを美術に転用して、芸術っぽい味わいをなくしたのです。味わいのなさが斬新だという。

従来のヨーロッパ美術は日本と似て、「こけむすような自然な風合い」が好まれました。味と香りに古色の重層感があります。対してアメリカは無機の無味でドライ。木に対するプラスチックみたいに、すっきり。コントラバスに対する、エレクトリックベースギターのフィーリング。

そうしたポップは、日本でいつしか懐疑論も増えました。桜餅がサクラの葉で巻かれている、それをビニールの葉に替えた新鮮さがポップ感覚だから。無機的なポップ作品にヨーロッパ人が距離を置く反応は、著者の展示活動でも時々感じます。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?