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主因は、日本に確かな美術市場がないからです。日本のアート作者は、公募コンテスト中心に動くことが多く、その展覧会場は販売禁止がほとんど。だから、合否の採点者に合わせた制作に向かい、でも採点者は買う人ほどは真剣に見ることはなく。

そこに入ってくる思想が、芸術の無目的性です。目的なき制作を正統とする思想。よく聞く言い方に、「芸術は人の衝動なり」がありますね。ばくぜんと何かを表現したい本能があって、その純粋さを尊ぶ信仰的なものでしょう。

そこには二つの信念が隠れています。ひとつは本能のおもむく無償行動だから、お金に換算してはいけない。もうひとつは、気の向くまま手を加えず、ありのままであれと。ある種の純粋主義。

これらの合計でスカ作品の多発です。スカとは音楽なら外れのがっかり曲です。素人のど自慢の中堅相当。改善しようにも純粋主義が壁になります。鑑賞者が折々に感じる「アートはつまらない」には、この成分も含まれるでしょう。「さして得意でないのにプロかよ」と。

展示会の現場でも、強い思いが異形作品に向かっていないケースを目にします。奇抜ならわかるが、平凡なのにガードが固い。衝動信仰や無目的コンセプトは、スカ作品ができるフラグになっているみたいで。

一方、外国のギャラリーは取り扱い美術家にどんどん注文をつけます。これはイマイチ、こう直して、こう描いてみて欲しいと。なぜか?。確かな美術市場があるからです。売り手と買い手の間に調整役が必要で、スカを減らせば売り上げが伸び業界が回る。日本美術も、スカ減らしの底上げで躍進するでしょう。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?