芸術は若いと有利なのか不利なのか
2017-10-08 Sun 01:42
若さの最大の武器が体力なのは、サッカー試合で痛感します。世界的なビッグスター選手が、徐々にレギュラーから外れサブに回り、久々の話題は下位リーグへの移籍。衰えたなあと人は言いますが、歳に勝てないのは万人共通の自然現象。

若い頃に戻りたい願いも多いから、医学も若返りを一大テーマとして進歩しています。しかしもし若返ることができても、脳の中味は今のまま変えないのが、多くの第一志望ではないでしょうか。脳まで若い頃に戻るのはちょっと、というのが本心では。

自分の若い時を振り返ると、照れくさくて恥ずかしいものです。当時の未熟な知識と思考に戻りたくない人も多いでしょう。若い心と体はアンバランスです。その若者によくみられる思考に、「絶対的に正しい永遠の正解はある」という信念があります。

「正しいものを残し、間違ったものを除去すれば、世の中は良くなる」式の思いは、年輩に少なく若者に多い。主観にまさる客観があるとの思いも。絶対的正義への一途な信心。相対的思考と逆の硬質で筋を通し、自ら正義の側にいる前提で。この自然現象的な高い意識がゆるみ始めた時、もう若くはないということでしょうか。

恒久的に正しいものは実はないのですが、どこかにきっとあると信じる間が青春でしょう。世界を相対的にながめ始めると、そんな青春の思考に戻りたくないと感じるものなのでしょう。若返りは体だけにとどめ、頭脳は昔に戻したくない気持ち。あの日に帰りたくない。

絶対的一択の猪突猛進は創造の突破力ですが、創造を抜擢する立場に回れば支障です。だから若者が創造して、年輩が拾う役割分担が、文化創造育成の成功方程式になる理屈です。この役割分担は音楽界では一般化済みで、美術界では今後の課題というところ。意外にできていない。
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