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美術ギャラリーの展示の合間や空きスペースで、キャンバス画の小品を在庫販売していることがあります。そこで見た同じ絵が、よそのギャラリーにも置いてあることがあります。同じ絵があちこちにある。

画家が同じ絵を2枚以上まとめてかいて、複数のギャラリーで委託販売しています。これがいわゆる「売り絵」です。『ヨットが浮かぶ海』や『草原の小屋と大木』など、日本人好みの風景画が多いようです。手作業なので、同じ絵でも少しずつ違うのですが。

手慣れた人力版画の感覚ながら、量を売るために保守的な作風で、真剣な入魂であれ創造とは別世界とみなされています。きちんとした仕事ですが、アーティスティックな面では普及品相当で、インテリア装飾や雑貨の文脈に近いもの。カタログショッピングでもその扱いでした。

著者は銀行の内装工務店の作業経験があり、銀行ロビーに飾る大きい絵を、美術学生バイトを集めてかいてもらったことがありました。埋め草的な役目なので、型にはまった絵です。店舗の雰囲気づくり用の装飾物として、絵画類の需要は意外にあるのです。

その需要で要求されるのは、脇役俳優です。場の主役に躍り出るとアウトで、特異性や事件性、裂け目があると逆にまずい。引っかからず印象に残らない、芸術性のない作品が求められます。これも売り絵の論理のひとつなのでしょう。いいねの売れ筋だから売り絵という。

売り絵は欧米にもあり、低価格のプリントアート通販が多くあります。古典的な具象画が主流の日本の通販と違い、欧米は全てが現代アートで抽象もやたら多い。売り絵で当地の平均的な作風が想像できます。その地に通用する範囲を、売り絵の人気投票でも知ることができます。
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現代美術はインチキの詐欺ってホント?
Posted by現代美術はインチキの詐欺ってホント?