特殊化した現代アートを一般化させるために
2017-06-13 Tue 00:47
この本の目的は、日本全体が現代美術に関心を持つことです。目標とする成果は、作品が普段から売れること。「スペシャル」から「カジュアル」へ。欧米がすでにそうなっているように。特殊化から一般化へ。それも全国各地で。

方法は、二とおりあります。ひとつは現代美術の素晴らしさを訴えること。しかしそれは日本では限界で、現代アートは普及の壁に当たっています。1960年代や80年代の方が売れたのだから、前進していません。好景気のたびにニワカ投資が増えただけ。現代アート愛好家向けの活動は、国民の分断を深めただけ。それらを特殊化と言います。

現代アートが関わる街づくりイベントが報道されても、勝利宣言は早計です。そのイベントの主役は街であり、アートではない。アートが主役を張るイベントはアートフェアであり、美術品の流通増大が成功です。動員数の伸びは寄せては返すブームの再来であり、昔もあった特殊化。

日本中の美術画廊やイベントギャラリーで、新旧の美術品が日常的に売れている安定状態まで行かないとだめ。一過性アートバブルではだめ。ワンタイムの複合イベントでは、アートは毎日の糧でなくオマケ。

ネット時代の現代美術ヘイトを解決しようと、本書は再編されました。「巨匠の絵を見ても何も感じない、画商と評論家が価値をねつ造して、国民を洗脳してきたのか?」など、日本人のよくある質問に詳しく答えています。アート界がアートファンだけに優しい顔を向けた結果、むしろ理解し合えない壁が高くなった従来の反省に立って。

しかし答は、人類の芸術力が下がってきた文明の宿命に触れています。「現代アートがわからない人は時代遅れ」と上からな現代アートファンの感覚に対して、現代美術懐疑論を提言して半分は反論しています。
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