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Archive2017年01月 1/1

楽器のピアノに相当する画材

『トルコ行進曲』といえば、モーツァルトとベートーベンがともに作曲しています。どちらもとても出来がよく、「これ聴いたことある」という人が多い曲です。不思議な現象があって、ピアノ曲はかなり古い作曲でもモダンに聴こえます。ベートーベンでも、交響曲にくらべピアノ曲は新鮮な響きです。クラシック臭が希薄で。ゴッホより4年早く没したリストのピアノ曲も、響きが現代的です。リストの管弦楽曲は19世紀の香りなのに。こ...

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世のアーティストたちは本当に芸術をわかっているのか

美術入門者の中で深く考えるタイプは、こう感じたのです。「美術界がわからない」と。作品よりも美術界。業界自体がよくわからない世界だなあと。美術界は何を信条として、いったい何屋さんなのかと。アートの概念とアーティストの定義を広げることへの執着は何か。実はアーティスト自身がピカソがわからなかったせいで、横へ流れているのではないか、という疑惑です。このタブーともいえる疑いが可能になる根拠は、アートの意味を...

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アート作品の理解とはマルをつける意味なのか

「わかる」とはどうなることなのか、本書で少し触れています。少しにとどめたのは、細かい話に向かうと哲学的な突き詰め方になって、日常の感覚から離れてしまうからでした。先進国中で日本の最大の問題は、アートを特殊領域に追いやっている点なのだから。ここで今「わかる」とは別の「理解する」の意味について、本書にない話題を用意しました。作品を理解するというのは、そのまま「いいね」をポチっと押すナイス表明とは限らな...

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世界のアートは大きく二種類に分かれるって?

「難しい、わからない、ちょっと」が普通になっている日本で、鑑賞者が悪いのか、それとも作者が悪いのかを、厳密に調べてみる人は少ないようです。「わからない」の内訳があいまいにされている一面です。ネットに並ぶ「美術がわからない」についての記事は、互いの攻防にもなっています。見る側は「何が描かれているかわからない」という不満の大合唱で、逆の側は「こう見たらわかる」と未熟者を指導や調教する書き方になっていま...

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出版時にはうまく書けなかった現代美術の閉じた空気

この本を出した時点では、うまく書けなかった話があります。美術特有の閉じた空気です。たとえばネット上にアート専門サイトがあります。画家やギャラリーや美術館へのリンクが並んだ、2000年代半ばに流行った相互リンクサイトなどもそう。その集合体の雰囲気は内向きです。美術界の内向的な気分が伝わってきて。どこで切ってもアート界の内輪、好事家や同人の集いを思わせて。部外の一般読者が立ち寄っても、その空気自体に壁...

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芸術家とはいったいどんな性格の人なのか

芸術作品を理解するよりも、それを作る芸術家の方を理解すれば何とかなろうと、先回りして考えるのも有効です。しかし実はそこでも、作品を見る時と同じ先入観がじゃましています。芸術家とは非常に細かくて、神経質な人だと思っている方は多いでしょう。普通の人が特に感じなかったり、気づいても見過ごしてしまう微妙な美に敏感だとすれば、きっと繊細な人なんだと。違うんですよ。芸術家は、細かいことに気づくタイプではなくて...

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日本の浮世絵は欧米で理解されているのか

日本が誇る浮世絵の話題には虚実も多く、ヨーロッパ印象派の画家たちが浮世絵に影響を受けたという話は、ほぼウソといえます。印象派たちが愛好したのは、浮世絵に描かれていたエキゾティシズム、すなわち異国情緒あふれる物品でした。モチーフとも言います。具体的には扇子や急須、湯のみ茶碗、すだれなどのアイテム。女人画では、まげとかんざし、和服姿、はきものなど。彼らにおおっと思わせたのは、画風ではなく畳や下駄でした...

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日本と欧米の美術をくらべる意味

1945年に始まる戦後の国土復旧で、進駐軍撤退後に論壇にひんぱんに登場したのが、欧米との比較文化論、日本論や日本人論でした。日本が欧米より遅れている部分は改善を求め、逆に優れている部分は胸を張り、単なる違いは理由を推測するという作業でした。今では欧米と何かをくらべるだけで怒り出す日本人もいますが、たとえば同じ仕事の時給金額が、日本は欧米の7割以下となれば無視できない情報なはず。伏せる方が怪しい。先...

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芸術が躍進している良い知らせかと思いきや

2017年になっても、日本国内はまだまだ不況です。大手企業と公務員以外は、24年続く平成大不況から一度も出たことはなく、下り坂を下り続けています。政官財の全員が格差社会をやめますと言う日まで、今後も内需は低いままです。社会単位で奇跡はない法則どおりに。で、この不況の初期によく飛び交った言い方。「ディスカウント店が大人気」「100円ショップが伸びている」「今なぜリサイクルショップなのか」「軽自動車が...

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芸術性を表すのに最もふさわしい言葉は何か?

ある大学の造形の先生が授業で、よくこう言ったのです。「この絵はおもしろい」「これじゃおもしろくない」。「君らはもっとおもしろい絵を考えないと」。口ぐせのように、「おもしろい、おもしろい」を連発するのです。おもしろい?、それはどういう意味なのか。新入生たちは悩み、議論しました。「うまい絵」ではなくて?。何のこっちゃ。おもしろい絵とおもしろくない絵、その差は何なのか。絵がどうなっていればおもしろくて、...

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